2000 Fiscal Year Annual Research Report
光半導体触媒を用いた核融合炉トリチウム水の減容濃縮プロセスの研究
Project/Area Number |
12680493
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
深田 智 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (50117230)
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Keywords | トリチウム水 / 光半導体触媒 / 酸化チタン / 核融合炉 / 紫外線 / 蒸留法 / 無電解メッキ |
Research Abstract |
トリチウム水の安全処理システムの確立は、核融合炉の安全性と社会的受容性を高める上において重要である。一時タンク貯蔵は最終手段ではなく、水蒸留法は装置が大型化し、経済性に問題がある。光半導体触媒の酸化チタンは、水からの水素の分解生成、大気汚染物質の分解除去に期待されている。そこで、天然水とトリチウム水の解離エネルギ差を利用して光分解し、トリチウム水の減容濃縮を実験的に検討し、核融合炉システム中のトリチウム水回収を実験的に検討した。 研究の初年度である平成12年度では、酸化チタン光触媒に酸化ニッケル助触媒を無電解メッキ法で添加し、光半導体触媒を異なった条件で製作した。続いて、パイレックスセル内に製作した光触媒を入れ、高輝度水銀キセノンランプ照射装置を使って紫外線照射し、トリチウム水濃縮分離係数を単一セル内で測定する実験を現在継続中である。本方法では、酸化チタンに酸化ニッケル助触媒を無電解メッキ法で添加する方法の構築が光分解の高い分離性能を引き出すカギと成るため、いろいろな条件での触媒製作と分離係数の結果の比較に時間を費やしている。来年度においては、製作した触媒を用いて、トリチウム水濃縮実験を九州大学工学部トリチウム実験室でおこない、成果を広く公表したい。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] S.FUKADA and Y.FUJII: "Thermophoretic Mist Deposition onto a Tube Wall Cooled by Liquid Nitrogen"Separation Science and Technology. Vol.35. 1455-1466 (2000)
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[Publications] H.FUJIWARA and S.FUKADA: "4-Column Simulated Moving Bed Process for Hydrogen Isotope Separation"Hydrogen Energy Progress. Vol.XIII. 314-318 (2000)
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[Publications] H.FUJIWARA,S.FUKADA, et al.: "Hydrogen Isotope Separation by Self-displacement Chromatography Using Palladiam Particles"Journal of Nuclear Science and Technology. Vol.37. 724-726
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[Publications] 深田智: "核融合炉内外におけるトリチウムメインテナンスと廃棄物処理 4.気体、液体からのトリチウム回収と除去"プラズマ・核融合学会誌. Vol.76. 1036-1043 (2000)
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[Publications] S.FUKADA et al.: "Zr_2Fe and Zr(Mn_<0.5>Fe_<0.5>)_2 Particle Beds for Tritium Purification and Impurity Removal in a Fusion Fuel Cycle"Fusion Engineering and Design. Vol.49-50. 805-810 (2000)
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[Publications] S.FUKADA and H..FUJIWARA: "Comparison of Chromatographic Methods for Hydrogen Isotope Separation by Pd Beds"Journal of Chromatography A. Vol.898. 125-131 (2000)
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[Publications] 深田智: "次世代エネルギーへの燃料 水素吸蔵合金による水素同位体の分離技術"(株)エヌ・ティ・エス. 328 (2000)