2000 Fiscal Year Annual Research Report
オブレートな磁場反転配位プラズマの生成とその安定性
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12680495
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
高橋 努 日本大学, 理工学部, 助教授 (50179496)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島村 信 日本大学, 理工学部, 助手 (00059627)
野木 靖之 日本大学, 理工学部, 教授 (90059569)
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Keywords | オブレートなFRCプラズマ / 逆磁場シータピンチ法 / 磁気インデックスとミラー比 / 楕円率(elongation) / N=1シフト、傾斜運動 / 多重極磁場 / プラズマ形状測定 / 磁気探針 |
Research Abstract |
1.オブレートな磁場反転配位(FRC)プラズマの生成 テータピンチコイルの内径を変え、閉じ込め磁場の磁気インデックスとミラー比を調整することによりプラズマの楕円率を制御できることがわかった。閉じ込め磁場の平均磁気インデックスを0.03-0.3、ミラー比を1.1-1.8の範囲にすることで5から2.4の楕円率(elongation)をもつFRCプラズマの生成が可能になった。楕円率は、径方向の圧縮および軸方向の圧縮の強さの関係で決まり、軸方向圧縮を強調することで楕円率を小さくできる。また、ガスパフを用いることにより局所的に予備電離プラズマを作ることが可能になった。パフの動作時間、予備電離の開始時間を制御することでプラズマの長さを制御できる。二つの方法を組み合わせることでさらに楕円率の領域を広げることができると思われる。 2.N=1外部モードの安定化と発生原因 N=1の外部モード(プラズマのシフトや傾斜運動)の安定化に多極磁場の印加が有効であることが実験的に明らかになった。安定化に必要な磁場の大きさは、四重極で閉じ込め磁場のおよそ20%、六重極磁場でおよそ10%である。簡単なモデルで安定化に必要な磁場を見積もったところ、実験値を説明できることがわかった。多極磁場は、N=2の回転不安定性の安定化に対しても有効であることが既に知られている。閾値の関係からN=2モードが安定化されるとN=1モードもほぼ安定化される。N=1モードの発生原因を追求した。閉じ込め磁場が装置端部の金属フランジへ浸み込み、閉じ込め磁場に非対称姓が生じていることに関係していると考えている(ラインタイングの影響)。 3.プラズマの形状測定 プラズマ形状を明らかにするために、空間分解能の高い磁気計測システムの開発を行った。分解能を向上させるためには、コイル内の磁場の勾配を考慮する必要がある。磁場の径方向分布を3次関数で近似し、断面内の平均磁場、磁束を見積る。これらの量を放電管とコイルの間に設置した2つの磁気探針により決める。数値計算およびアルミ導体を用いた実験により測定法の性能を評価した。これまでの方法に比べ形状測定の精度が著しく向上することがわかった。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] T.Takahashi,K.Iwata,Y.Nogi: "Source Plasma Formation of Field Reversed Configuration for a Long Pulse Operation"JPFR Series Vol.3, Proc.of ITC10. 1. 498-501 (2000)
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[Publications] S.Shimamura, et al.: "Sustainment of Spherical Tokamak by Means of Repetitive Injection of Compact Torus Plasma"JPFR Series Vol.3, Proc.of ITC10. 1. 494-497 (2000)
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[Publications] 大村進一,星川あや 他4名: "FRCプラズマのn=1モード不安定性(E64)"第3回核融合エネルギー連合講演会予稿集. 1. 283-283 (2000)
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[Publications] 藤本加代子,大村進一 他3名: "FRCプラズマにおけるn=1モード発生原因(23aXG-4)"日本物理学会講演概要集. Vol.55(2). 168-168 (2000)
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[Publications] 中島国彦,高橋努,野木靖之: "FRCプラズマの磁気探針による測定法の改良"(社)プラズマ核融合学会第17回年回予稿集. 1. 232-232 (2000)
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[Publications] 椎木洋行,高橋努 他2名: "移送FRCプラズマの速度とはねかえり係数"(社)プラズマ核融合学会第17回年回予稿集. 1. 232-232 (2000)