2000 Fiscal Year Annual Research Report
土壌細菌から始まる食物連鎖によるキノコへのセシウム蓄積に関する研究
Project/Area Number |
12680554
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
加藤 文男 東邦大学, 薬学部, 教授 (50057767)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴田 尚 山梨県森林総合研究所, 研究員
寺田 宙 国立公衆衛生院, 環境放射線学部, 研究員 (10260267)
杉山 英男 国立公衆衛生院, 環境放射線学部, 室長 (00216350)
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Keywords | 土壌細菌 / セミウム取込 / pH / 放線菌 / 酸性土壌 |
Research Abstract |
1.キノコ生息土壌の物理的性状 富士山山麓のアカハツタケ、アキヤマタケ、アマタケ、ヒロヒダタケの生息土壌を採取し、土壌pH、土壌中^<137>Cs、^<40>Kを測定した。キノコ生息土壌(アカハッタケ、アキヤマタケ、アマタケ、ヒロヒダタケ)の土壌pHはそれぞれ4.4,4.0,3.5,5.2と大きく酸性に片寄っていた。また^<137>Cs濃度はヒロヒダタケ生息土壌で133.3Bq/Kg dry wt、他は503Bq/Kg dry wtであった。 2.生息土壌より土壌細菌の分離 生息土壌pHが低いことから、分離培地のpHを5,6,7に調整し、分離を行った。寒天平板上の集落の形態から、一般細菌と放線菌に分け菌数を測定した。96時間培養後の一般細菌数はpH7の培地上の集落数を1とするとpH6では1.61、pH5では1.15であった。一方、放線菌はpHの低下により菌数は減少し、pH7を1とすると、それぞれ0.54,0.50であった。一般細菌数はpH6で最も高い数値を示したが、放線菌はpHが酸性では菌数の減少が認められた。 3.土壌分離細菌のCsに対する挙動 生息土壌のpHに近いpH5の平板より分離した菌株について、pH5および7でのCs感受性を比較した。調べた土壌細菌のCs耐性株の多くは10mMまでは増殖可能であった。耐性値はpHにより変動し、放線菌ではpH5の方がCsに対する感受性が低い傾向が認められた。一方、一般細菌では逆に、pH7の方が感受性が低いという結果が得られた。更に、無作為に約40株を選び、pH5および7における^<137>Csの取り込みをオートラジオグラフにより比較した。^<137>Csの取り込み量の多い株、少ない株について所定濃度のCs添加培地での増殖、Cs,K取り込み量を測定した。この結果、Cs耐性であるがCs取込量の高い株も存在することが明らかとなった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Fumio Kato: "Accumulation and Subcellular Localization of Cesium in Mycelia of Streptomyces lividans and a Cs Tolerant Strain, Streptomycessp.TOHO-2"Journal of Health Science. 46・4. 259-262 (2000)
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[Publications] Hideo Sugiyama: "Radiocesium Concentrations in Wild Mushrooms and Characteristics of Cesium Accumulation by the Edible Mushroom (Pleurotus ostreatus)"Journal of Health Science. 46・5. 370-375 (2000)