2001 Fiscal Year Annual Research Report
中等度好熱菌由来リシルtRNA合成酵素の構造と基質認識機構
Project/Area Number |
12680643
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
外村 辨一郎 近畿大学, 生物理工学部, 教授 (20026545)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
滝田 禎亮 京都大学, 大学院・農学研究科, 助手 (70263126)
森本 康一 近畿大学, 生物理工学部, 講師 (10319741)
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Keywords | アミノアシルtRNA合成酵素 / リシルtRNA合成酵素 / タンパク質蛍光 / タンパク質結晶化 / 酵素基質認識機構 |
Research Abstract |
1.昨年度に引き続き、Bacillius stearothermophilus 由来リシルtRNA合成酵素(B.s.LysRS)遺伝子を組み込んだ大腸菌中でB.s.LysRSを発現させ、単離・精製し、電気泳動的に単一な標品を得た。この標品を用いて、結晶化条件をHampton Research社のCrystal Screen Kitにより検索し、3条件に絞り、更にその周辺の条件を微小に変化させて検索した。その結果、0.125M MgCl_2,0.1M HEPES buffer pH7.5,30%PEG400,20℃でX線結晶構造解析に適した結晶を得た。京都大学大学院農学研究科の三上助教授の指導協力によりX線回折像を得た。現時点での最良データは以下の通りである。結晶系:斜方晶系;空間群:P2_12_12_1;単位胞:a=54.715Å,b=123.419Å,c=157.603Å,α=β=γ=90°;非対称単位あたりの分子数:2;溶媒含量:49%;検出器:Bruker Hi-star(Multiwire);全反射数:96.337;独立反射数:30.246;分解能限界(Å):2.63;Rsym(%):14.0:完全性(%):92.52。このデータに基づき、Escherichia coli 由来のLysRS(U)の構造(PDB le10(dimmer))を基準として分子置換法によりB.s.LysRSの分子モデル構築を行いつつある。同時に、未だ分解能が期待値より低いので、更に良好な結晶を作成すべく条件の検索を続行中。一方、B.s.LysRSと基質L-リシンとの複合体の結晶化をも試みつつある.母液中にL-リシンを共存させ、上記と同様の手段で結晶化条件を絞り、現在、0.4M CaCl_2:0.1M Tris buffer pH8.2;10%PEG20000,20℃でやや有望な結晶を得ているが、更に、条件の微少調整が必要である。 2.昨年度に引き続き、基質L-リシンのカルボキシル基と相互作用すると推定されるB.s.LysRSのAsn414およびArg402につき、前者をAlaまたはArgに、後者をMetまたはLysに変えた変異酵素を作出・精製し、これらとL-リシンとの結合を蛋白質蛍光変化を指標として測定し、基質認識に関与する微細環境条件を解析した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] TAKITA, Teisuke: "Lysyl-tRNA synthetase of Bacillus stearothermophilus Molecular cloning and expression of the gene"Biosci, Biotechnol. Biochem.. 64(2). 432-437 (2000)
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[Publications] TAKITA, Teisuke: "Lysyl-tRNA synthetase of Bacillus stearothermophilus. A few aspects on the primary structures of the gene and the enzyme"Memoirs of the Institute of Advanced Technology, Kinki University. No.6. 1-12 (2001)
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[Publications] 滝田禎亮: "B.stearothermophilus由来リシルtRNA合成酵素のL-リシン結合部位に存在する芳香族アミノ酸残基の解析"日本農芸化学会誌. 74(臨時増刊). 249 (2000)
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[Publications] 滝田禎亮: "B.stearothermophilus由来リシルt-RNA合成酵素の基質Lリシンのα-カルボキシル基と相互作用するアミノ酸残基の解析"生化学. 72(8). 1087 (2000)
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[Publications] 滝田禎亮: "B.stearothermophilus由来リシルtRNA合成酵素のL-リシン結合部位に存在する芳香族アミノ酸残基の関与"生物物理. 40(Supplement1). 32 (2000)
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[Publications] 滝田禎亮: "B.stearothermophilus由来リシルtRNA合成酵素の基質L-Lysのα-カルボキシル基認識に関与するアミノ酸残基の役割"日本農芸化学会誌. 75(臨時増刊). 179 (2001)