2001 Fiscal Year Annual Research Report
タウオパチー患者脳のタウ蛋白における異常修飾の検索、同定
Project/Area Number |
12680727
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Organization for Medical Research |
Principal Investigator |
長谷川 成人 財団法人東京都医学研究機構, 東京都精神医学総合研究所, 研究員 (10251232)
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Keywords | 脳神経疾患 / 痴呆 / 老化 / プロテオーム / 蛋白質 |
Research Abstract |
(1)タウオパチー患者脳の可溶性及び不溶性タウの解析 主要なタウオパチーであるアルツハイマー病(AD)、ピック病(PiD)、皮質基底核変性症(CBD)、進行性核上性麻痺(PSP)、及びタウのイントロン変異を有するFTDP-17の剖検脳をから可溶性、不溶性タウを調製し、生化学的に解析した。可溶性タウは、イントロン変異を有するFTDP-7において4リピートタウの増加を確認したが、他の疾患では正常と大きな違いは認められなかった。不溶性タウは、疾患によって、その構成タウの分子種が異なることを確認した。また、段階的抽出とウエスタンブロットの結果から、PiDの不溶性タウの一部は、1%サルコシルに可溶化されることを新たに見出した。PiDの蓄積タウはイムノブロット解析、及び質量分析から主に3リピートタウから構成されていることから、この性質は3リピートタウから構成された線維の性質であると考えられた。 (2)タウ蓄積を伴わないタウオパチー患者脳の解析 タウの蓄積が認められない一群の前頭側頭型痴呆で可溶性タウの特異的減少が報告されているが、様々な抗体でイムノブロット解析した結果、可溶性タウの減少に加えて、他の蛋白質も同様に減少していることが確認された。 (3)新しいタウの変異に関する解析 新しいイントロン10の変異(+11位)がタウのスプライシングに影響を及ぼすことを見出した。また、エクソン1に発見された新規のタウのミスセンス変異(R5H)が、タウの微小管重合促進能を低下させることを明らかにした。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Kuzuhara S, Kokubo Y, Sasaki R, Narita Y, Yabana T, Hasegawa M et al.: "Familial amyotrophic lateral sclerosis and parkinsonism-dementia complex of the Kii peninsula of Japan: Clinical and neuropathological study and tau analysis."Ann Neurol. 49. 501-511
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[Publications] Miyamoto K, Kowalska A, Hasegawa M et al.: "Familial frontotemporal dementia and parkinsonism with a novel mutation at intron 10+11-splice site in the tau gene."Ann Neurol. 50. 117-120
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[Publications] Mori H, Motoi Y, Kobayashi T, Hasegawa M, et al.: "Tau accumulation in a patient with pallidonigroluysian atrophy."Neurosci Lett. 309. 89-92
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[Publications] Hasegawa M, Fujiwara H, Domae N, et al.: "α-synuclein is phosphorylated in synucleinopathy lesions"Nature Cell Biology. 4. 160-164
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[Publications] Hayashi S, Toyoshima Y, Hasegawa M, et al.: "Late-onset frontotemporal dementia with a novel exon 1 (Arg5His) tau gene mutation."Ann Neurol. (in press).