2000 Fiscal Year Annual Research Report
ドーパミン情報伝達系、特にドーパミンD1シグナル増幅系分子機構の解析
Project/Area Number |
12680763
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
西 昭徳 久留米大学, 医学部, 講師 (50228144)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東 英穂 久留米大学, 医学部, 教授 (10098907)
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Keywords | 線条件 / ドーパミン / 細胞内情報伝達系 / リン酸化 / DARPP-32 / Cdk5 |
Research Abstract |
線条体ではドーパミンにより制御される蛋白DARPP-32(dopamine- and cAMP-regulated phosphoprotein of Mr 32kDa)が選択的に発現している。DARPP-32はプロテインキナーゼA(PKA)によりThr34残基がリン酸化されるとプロテインフォスファターゼ1活性抑制蛋白として作用する。一方、神経型サイクリン依存性キナーゼ(Cdk5)によってDARPP-32/Thr75残基がリン酸化されると、機能解析の結果PKA抑制蛋白として働くことが明らかとなった。線条体神経細胞においてドーパミンD1レセプターを介するPKAシグナルはThr75残基リン酸化DARPP-32により調節を受けており、Cdk5によるDARPP-32リン酸化調節機構の解明はドーパミン細胞内情報伝達系を理解するために極めて重要である。ドーパミンによるDARPP-32/Thr75残基リン酸化調節の検討で、ドーパミンD1レセプターを介するPKA活性化はThr75残基リン酸化レベルを低下させるという結果を得た。薬理学的解析で、PKAはプロテインフォスファターゼ2Aを活性化しThr75残基脱リン酸化過程を促進することが明らかになった。総括すると、線条体神経細胞では"PKA活性化はDARPP-32/Thr75残基を脱リン酸化することでPKA抑制系を取り除き、PKA基質をより効率良くリン酸化する"というドーパミンD1シグナル増幅機構が機能していることが示唆された。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Bibb JA et al.: "Cdk5 regulates action of chronic cocaine."Nature. (in press). (2001)
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[Publications] Bibb JA et al.: "Phosphorylation of Protein Phosphatase Inhibitor-1 by Cdk5."J.Biol.Chem.. (in press). (2001)
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[Publications] Nishi A et al.: "Amplification of dopaminergic signaling by a positive feedback loop."Proc.Natl.Acad.Sci.USA. 97. 12840-12845 (2000)
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[Publications] Higuchi E et al.: "Phosphorylation of protein phosphatase inhibitors, inhibitor-1 and DARPP-32, in renal medulla."Eur.J.Pharmacol.. 408. 107-116 (2000)