2000 Fiscal Year Annual Research Report
神経細胞におけるCaチャンネルの調節機構に関する研究
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12680766
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Organization for Medical Research |
Principal Investigator |
額田 敏秀 財団法人 東京都医学研究機構, 東京都精神医学総合研究所, 副参事研究員 (80189349)
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Keywords | N型Caチャンネル / G蛋白質αサブユニット / G蛋白質βγサブユニット / ECFP / EYFP / BHK細胞 / FRET / 相互作用 |
Research Abstract |
N型Caチャンネルは、そのI-II loopでG蛋白質βγサブユニット(Gβγ)と、そのC末端でG蛋白質αサブユニット(Gα)と、相互作用をすることを従来の研究で示すことができた(J.Biol.Chem.273,17585-17594,17595-17603,1998)。この情報を元に、G蛋白質とN型Caチャンネルの相互作用の可視化を試みるため、GoαおよびGβ1にシアン蛍光蛋白質ECFPを組み込んだ融合タンパク質と、N型CaチャンネルのI-II loopおよびC末端にイエロー蛍光蛋白質EYFPを組み込んだ融合タンパク質を、培養細胞BHK細胞に発現させた。このBHK細胞には、既にCaチャンネルα2サブユニットとβ1サブユニットを導入し、恒常的に発現させている。蛍光顕微鏡下で蛍光のパターンを観察したところ、Goαはdiffuseな蛍光が見られ、Gβ1は島状に限局した蛍光が見られた。両者を共発現させると、Gβ1単独と同様のパターンを示した。一方、N型CaチャンネルはI-II loopおよびC末端のいずれにEYFPを組み込んでもその発現パターンは変わらず、Gβ1より以上に限局した蛍光を示した。さらに、GoαあるいはGβ1サブユニットとN型Caチャンネルを共発現させると蛍光パターンはN型Caチャンネル単独と同様のパターンを呈した。以上の結果から、1)外来性のGαおよびGβサブユニットが相互作用をすること、2)外来性のN型Caチャンネルと外来性のGαあるいはGβサブユニットが相互作用をすること、が示唆された。本年度は、ECFPとEYFP間のfluorescence resonance energy transfer(FRET)の有無を検討し、G蛋白質とイオンチャンネル分子間の相互作用の可視化を試みる。また、共焦点レーザー顕微鏡を用いて、各種蛋白質の細胞内局在を詳細に検討する。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Yoshii,M.,Watabe,S.,Murashima,Y.L.,Nukada,T.and Shiotani,T.: "Cellular mechanism of action of cognitive enhancers : Effects of nefiracetam on neuronal Ca^<2+> channels."Alzheimer Dis. Assoc. Disord.. 14. S95-S102 (2000)
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[Publications] Otomo,J.,Takeshita,T.,Fukuzono,S.,Sakamoto.T.and Nukada,T.: "Expression of the histamine receptor in Xenopus oocyte and its application to the histamine sensor."Sensors Actuators. B66. 19-21 (2000)
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[Publications] Wada,Y.,Yamashita,T.,Imai,K.,Miura,R.,Takao,K., et al.: "A region of the sulfonylurea receptor critical for a modulation of ATP-sensitive K^+ channels by G-protein βγ-subunits."EMBO J.. 19. 4915-4925 (2000)