2000 Fiscal Year Annual Research Report
ラットレバー押し行動前後の線条体ドーパミン及びセロトニン放出変化の測定
Project/Area Number |
12680782
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
中里 泰三 順天堂大学, 医学部, 助手 (80155697)
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Keywords | Dopamine / Serotonin / Release / Learning / Reward / Striatum / Rat / Voltammetry |
Research Abstract |
[目的]線条体は報酬に対する期待や欲求に関わっていることが、これまでサルやラットを用いて電気生理学的に示されてきた。しかしこれらにドーパミンニューロン及びセロトニンニューロンがどのように直接関わっているかとなると未だはっきりしていない。本実験では、これを直接明らかにするためにラットにレバー押し課題を学習させ、レバー押し前後のドーパミン及びセロトニン放出変化を200msごとにIn vivo voltammetry装置を用いて直接測定し、ドーパミン及びセロトニンの作用を明確するため実験を行った。 [方法]脳定位固定装置にラットを固定し、線条体に測定用の電極を入れ、参照電極,修飾電極を硬膜上固定した。手術後1ヶ月以上経ってから、無麻酔・無拘束下で学習実験を行った。まず、ラットをskinner boxにいれ、レバー押し課題を学習させた。報酬はfood(pellet)を用い、音によるcue刺激後、ラットはレバーを押すと1個のpelletが得られるようにした。1回のsessionで20回、30分間隔で1日に5 session行った。そしてこの時のレバー押し前後におけるドーパミン、セロトニン放出を200msごとに測定した。 [結果]ドーパミン放出は、cue音開始後に直ちに一時的に低下し、その後すぐに上昇していった。そしてレバー押しの直後には放出は低下していった。その後、再びcue音開始時まで徐々に増加していった。セロトニン放出に関してはドーパミンと同じようにcue音と同時に一時低下しその後直ちに上昇していったが、lever press前にはすでにドーパミンとは違いすでに低下していったように思われた。今後さらに詳しい解析が必要とされた。
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