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2001 Fiscal Year Annual Research Report

選択的聴取における注意機構に関する心理生理学的研究

Research Project

Project/Area Number 12710048
Research InstitutionHiroshima International University

Principal Investigator

赤井 俊幸  広島国際大学, 医療福祉学部, 講師 (60284139)

Keywords注意 / 刺激選択 / 聴覚 / 事象関連脳電位(ERP) / 非注意刺激
Research Abstract

聴覚刺激の選択過程における注意の機能について,事象関連脳電位(event-related brain potential, ERP)を指標として検討を行った。特に,非注意刺激の処理過程に注意が及ぼす効果について重点的に調べた。
実験2においては,非注意刺激に対して150-300ms潜時帯で出現する陽性波(Pd)が反映する処理過程が,注意痕跡と非注意刺激との比較・照合過程と何らかの関係があるのかという点について,刺激呈示チャンネルの相対的な呈示確率を操作することによって検討した。
純音を左右耳に,200-500msの刺激間間隔で無作為な順序で呈示した。チャンネル確率としては,25%,50%,75%の3水準を設けた。被験者には,指定されたいずれかの耳(チャンネル)に注意を向け,時折呈示される周波数のわずかに高い音に対してボタン押し反応をするよう求めた。
実験の結果,Pdはチャンネル確率が低いほど増大した。ERP振幅が刺激呈示確率の効果を受けることは,そのERPの発生に何らかの記憶プロセスが関与していることを示している。さらに,確率の低下に従って振幅が増大する方向に確率効果が現れることは,記憶表象と入力刺激との不一致がERPの発生の基盤となっていることも示している。これらの推測と,Pdが処理陰性電位(PN)に連続して出現し得ることを示した先行研究結果を合わぜで考えると,PdはPNに皮映される注意痕跡と非注意刺激との不一致によって生じる電位であることが示された。
実験1および実験2の結果から,Pdは注意痕跡と非注意刺激との不一致によって駆動される何らかの制御的処理過程を反映することが推測された。今後は,その処理過程について,より具体的に指摘するための実験が必要である。

URL: 

Published: 2003-04-03   Modified: 2016-04-21  

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