2000 Fiscal Year Annual Research Report
子への否定的感情が母子関係に与えるポジティヴな影響についての縦断的研究-反抗期にあたる母子を対象にして-
Project/Area Number |
12710074
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Research Institution | Shirayuri College |
Principal Investigator |
菅野 幸恵 白百合女子大学, 文学部, 助手 (50317608)
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Keywords | 母子関係 / 否定的感情 / ダイナミックな関係性 / 母親になるプロセス / 反抗期 / 縦断的研究 |
Research Abstract |
本研究では親子関係を正負双方の側面を持ち合わせたダイナミックなプロセスとしてとらえ、子への否定的感情が母子関係に与えるポジティヴな影響について検討していく。とくに、いわゆる"第一次反抗期"にあたる親子を対象に研究を実施する。本研究の対象となるのは、東京都およびその近郊に在住する母親約40名で、子どもはいずれも第1子である。観察の対象年齢は生後24ヶ月から48ヶ月の予定である。 12年度は主にデータの収集を行った。3ヶ月毎に研究代表者または研究協力者が各家庭を個別に訪問し、母親へ半構造化面接を行った。面接の内容は、子どもに対する肯定的感情および否定的感情が生起したときの状況や、母親なりの解釈など、また現在の育児状況、子どもの発育状況、子どもを通したネットワーク、夫との関係についてである。また"反抗期"について母親自身がどのようにとらえているのかについても質問した。多くの母親たちは反抗期を発達上ではあたりまえに見られるものとしてとらえているが、母親の感じる子どもの反抗の程度(強さ)によって受け止め方に多少の違いが見られることが考えられた。反抗の程度が否定的感情の受け止め方にも影響されることが考えられるので、この後の分析の視点としていくことを検討している。 13年度は引き続きデータの収集を行う。それと平行して面接データを逐語録化し、否定的感情の内容やそれに対する母親の解釈が月齢に従いどのように変化していくのか、またそれらと反抗の時期や強さなどとの関連から、親子関係のダイナミックなプロセスと親として適応していくプロセスについて検討していく予定である。
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