2001 Fiscal Year Annual Research Report
説得的コミュニケーションメディアとしてのWWW:実験的検討
Project/Area Number |
12710081
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
柴内 康文 同志社大学, 文学部, 専任講師 (60319457)
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Keywords | 説得的コミュニケーション / WWW / コンピュータ |
Research Abstract |
本研究は、WWWを説得メディアとして捉えた場合の特性について、Hovland et al.(1947)以降、社会心理学で多くの研究成果が蓄積されてきた説得的コミュニケーション研究の文脈から検討し、基礎的な知見と研究枠組みを構築しようとするものである。本テーマに関しては、Eveland and Dunwoody(2001)など近年類似した趣旨による関連研究もいくつか見られるようになってきており、国際的にも関心が高い。平成13年度研究期間中は、前年度に開発したコンピュータ実験システム(刺激ドキュメント(群)と同時にオープンされる隠しウィンドウ内に設定されたコードによって、ユーザのハイパーリンク操作、すなわちドキュメント内のどのリンクを、どのタイミングでオープンしたかを逐次的に記録するように設計されており、ユーザがリンクされたドキュメントをどのような順番、時間で閲覧したかを測定することが可能になっている)を利用して、「ハイパーリンクテキスト接触群」「電子プレーンテキスト接触群」「紙面テキスト接触群」の3群の実験条件を設定して、男女大学生を対象に主にニュース文書などを基に作成した説得的メッセージに関する情報接触実験を行い、情報探索行動、態度変容などの変数に関する分析を行った。また、認知心理学、システム工学の観点から行われているWWWナビゲーションに関する先行研究を網羅的に探索し、知見と問題点の整理を行った。今後、データ解析を進め、理論、概念的整理と併せ、研究論文等を通じた成果公表を行っていく予定である。
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