2000 Fiscal Year Annual Research Report
中学生のソーシャルネットワークに関する社会学的研究
Project/Area Number |
12710100
|
Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
工藤 保則 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助手 (20314304)
|
Keywords | パーソナル・ネットワーク / 高校生 / 社会化 / 重要な他者 |
Research Abstract |
1.中学生のパーソナル・ネットワークを把握する作業の前に、それと密接に関わる高校生のパーソナル・ネットワークについての研究を深めた。1998年に行った「高校生の進路と生活に関する調査」のネットワーク質問を再分析することで、「『重要な他者』が『家族・親族』であれば現在での社会化がなされ、『(友人等の)関係の強い他者』であれば予期的な社会化がなされる」という知見が得られた。これは「家族・親族」と「(友人等の)関係の強い他者」は、どちらも社会化の主体であるが、その機能が客体において発揮される時制が異なる存在だと理解することできる。 2.中学生のパーソナル・ネットワークを適切に捉えるための質問のセットを開発した。これは、来年度早々に行う「中学生のパーソナル・ネットワークに関する調査」に使用するものである。質問セットの開発の過程において「発達社会学」や「パーソナル・ネットワーク論」等の研究をレビューし、それを整理する文献研究を行った。 継続研究する来年度は、上記した質問紙調査の実施とその分析を行うとともに、量的調査ではとらえきれない部分をインタビュー調査によって補い、中学生のソーシャル・ネットワークについての総体的な把握をめざす。
|
Research Products
(1 results)