2000 Fiscal Year Annual Research Report
後期高齢者における過去と現在の子供とのリーシャル・サポート授受と主観的幸福感
Project/Area Number |
12710130
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
金 恵京 (財)東京都老人総合研究所, 保健社会学部門, 研究員 (10312290)
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Keywords | 後期高齢者 / 子供サポートの授受 / 主観的幸福感 |
Research Abstract |
高齢者の社会関係の中で、後期高齢者と子供との関係に着目し、(1)後期高齢者が今まで子供に対して提供したサポートと現在子供から受け取るサポートの関係を検討し、(2)子供とのサポート授受が主観的幸福感に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした。以上の研究目的を達成するために、平成12年度には以下のことを行った。 1)サポート項目の検討:高齢者が過去子供にどのようなサポートを提供したかを調べるためにサポート項目の立案を行った。同時に、現在子供から受けるサポートについても、先行研究で用いられた項目をレヴューする中で検討した。 2)プレテストの実施:70歳以上の在宅高齢者20人に対するプレテストを実施した。 3)調査票の完成:プレテストの結果に基づき、調査項目を確定し、調査票を完成した。調査内容は以下のとおりである。 (1)主観的幸福感:20項目からなるCES-D(Center for Epidemiologic Studies Depression Scale)抑うつスケールと3項目からなる人生満足度尺度を用いて測定した。 (2)子供とのサポート授受:(1)過去に子供に与えたサポートを測るために、家を買ったり借りたりする際の費用負担、事業資金の援助、結婚費用の援助の有無を尋ねた。また、子供の数を含めた子供全員の属性に関する情報を得た。(2)現在子供から受けるサポート:子供が高齢者に対して、「心配ごとや困りごとがあるとき、耳を傾けてくれる」「いたわりや思いやりを示してくれる」「お世話をあてにできる」「ちょっとした手助けをしてくれる」か否かを測定した。 (3)その他:上記の変数以外に、高齢者の属性、身体健康について伺った。さらに、サポート授受と主観的幸福感との関係を媒介すると予想される扶養意識、高齢者の経済状態などについても尋ねた。 4)本調査の実施:70歳以上の在宅高齢者300人を対象に訪問面接調査を行い、195人から有効回答が得られた。 5)現在の状況:データのミスチェックを行っており、分析・公表可能にするための作業を行っている。
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Research Products
(1 results)