2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12710249
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
T.C Damian 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (80251750)
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Keywords | 照応 / 数量化表現 / 状況意味論 / 動的意味論 / 動的束縛 |
Research Abstract |
これまでに数量化表現の照応的解釈に関する論文を完成させた(「言語研究」に掲載予定)。その分析は状況意味論と動的意味論の両方の枠組みを用い、数量化表現が先行するある語と照応関係にあるという現象を説明することに成功している。先行するふたつの分析、ひとつはKanazawa(1994)に具現化されたGroenendijik and Stokhof(1991)の動的束縛理論による分析、もうひとつはHeim(1990)のE-type代名詞による分析に基づいている。このどちらの分析も照応的QP/DPの問題は直接言及していないが、どちらの分析を拡大してもこの問題を充分取り扱える。しかし、動的束縛理論による分析のみが、観察される様々な前提を説明することができる。結論として、言語に検証されたすべての範囲における照応関係を説明するのに動的束縛が、代名詞をE-typeとする解釈の方法は先行詞を文脈中から補うという談話的ストラテジーに置き換えられることを提案する。 この論文に加えて、大学院生達の助力を得て照応語に関連する例文のかなりなサイズのコーバスを収集し、データベースにおさめた。これらの例文はすべて言語学の学術論文より集められたもので、論文の著者と自分のコメントの双方が付記されている。充分な例文がデータベースにおさめられた後は、インターネットを通じて公表し、世界中の専門家が自由にアクセスできるようするつもりである。コメントは照応解釈における一面に強調を置くもので、束縛理論の中では例文の文法性を決定する際にしばしば見過ごされてきた要因についてである。それらには、照応関係にある表現がde se解釈を与えられるか、例文中焦点を置くことが可能か、または必要か、文脈が照応関係を助長しているか、妨害しているか、などに関わる点が含まれる。
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Research Products
(1 results)