2000 Fiscal Year Annual Research Report
ベネルクスとくにベルギー及びフランスのアストラントと手掛りとする間接強制の研究
Project/Area Number |
12720036
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Research Institution | Ohtsuki City College |
Principal Investigator |
大濱 しのぶ 大月短期大学, 経済科, 助教授 (90194266)
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Keywords | 間接強制 / アストラント / フランス / ベルギー / ベネルクス / 民事執行法 / 民事訴訟法 / 民法 |
Research Abstract |
本研究は、利用の低調な日本の間接強制制度の活性化の方途を探るための手掛りとして、フランス及びベネルクス諸国とくにベルギーの、「アストラント」と称される、間接強制制度の内容を明らかにしようとするものである。平成12年度の研究は、従来から継続して行なっている、フランスのアストラントに関する研究論文の執筆を中心に進めた。この論文は、この制度が広く利用されるようになり、大きな展開を見せた第二次世界大戦後以降の状況について、1949年7月21日の法律、1959年10月20日の破毀院判決、1972年7月5日の法律、1991年7月9日の法律を基準に、時期を画して考察することを中心に据え、制度の内容をできる限り正確に把握することを主眼としている。新たな文献を補充したこと等から、予定よりも作業が遅れているが、次年度には完了する予定である。ベネルクス諸国のアストラントに関しては、論文の執筆を、フランスの制度に関する前記論文の後に行なうつもりであるので、平成12年度においては、その準備のための資料・情報の収集を行なった。そうして、以上の作業を進めるために、平成13年2月下旬より3月上旬に、フランスのパリ(フランス)及びリエージュ(ベルギー)を訪れ、文献収集を行なう(パリ大学法学部図書館・フランス法務省資料室・リエージュ大学図書館等)と共に、アストラントに関する論文を多数発表している現地の研究者(パリ第12大学のF.CHABAS教授、リエージュ大学のG.De LEVAL法学部長ら)と会い、直接、意見交換することにより、貴重な情報を得ることができた(なお、リエージュ訪問やベルギーの文献収集に関して、ゲント大学のP.TAELMAN教授に大変お世話になった)。
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