2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12720066
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
井口 治夫 同志社大学, アメリカ研究所, 助教授 (80288604)
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Keywords | 日米関係 / アメリカ外交 / ハーバート・C・フーヴァー / 親日派・知日派 / 占領期 / ボナー・F・フェラーズ |
Research Abstract |
本研究テーマは、平成12年度のおいて、必要な文献(一次資料および二次資料)の収集に主に専念した。ハーバート・C・フーヴァー大統領を中心とする日米の政治的人脈が、戦間期から冷戦期の日米関係においてはたした重要性を解明していく上で、フーヴァー大統領および彼と深く関係した米国人の一次資料を収集することは、本研究にとって欠かすことのできない重要事項である。この関係で特に成果が多かったのが、2000年11月下旬より2000年12月上旬にかけて行なった米国における資料調査である。本研究テーマに関係する二次資料は、一年を通じて収集し、また、国内における一次資料の収集先として国立国会図書館や靖国偕行文庫を利用したが、訪米中に訪ねたハーバート・C・フーヴァー大統領図書館で収集したフーヴァー大統領文書やフーヴァー関係文書(一部は郵便を通じて入手)、ダグラス・マッカーサー図書館で収集した占領期や太平洋戦争期の文書、そして米国公文書館で収集した占領期の文書は、フーヴアー大統領が太平洋戦争末期から対日占領期の日米関係にはたした役割をより解明する上で大変有用なものが多い。米国で収集したこれら資料をもとに、ハーバート・C・フーヴァーと、初期の対日占領政策で重要な役割をはたしたボナー・フェラーズ准将(ダグラス・マッカーサー元帥の副官)の関係が、終戦直後の日米関係においてどのような役割をはたし、また、両者の役割が日米関係においてどのような意味で重要であったのかを考察する論文を、現在執筆中である。 平成13年度は、国内における資料収集のほか、米国における資料収集を行いながら、本研究テーマの論文執筆を進めていく予定である。米国における資料収集先は、上記のほか、ハーバード大学ホートン図書館やスタンフォード大学のフーヴァー研究所を検討している。 以上、平成12年度における本研究は、主に資料の収集とその解読作業が中心となり、現時点では、ハーバート・C・フーヴァーとボナー・フェラーズ准将の関係に関する論文の草稿をだいぶ執筆したところである。平成13年度は、資料収集を引き続き行う一方、平成13年度後半には、本研究テーマに関する論文執筆の完成を目指す。
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