2000 Fiscal Year Annual Research Report
私法的救済システムの機能と限界についての経済学的分析
Project/Area Number |
12730015
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Research Institution | Meikai University |
Principal Investigator |
加賀見 一彰 明海大学, 経済学部, 講師 (50316684)
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Keywords | 応用ミクロ経済学 / 法と経済学 |
Research Abstract |
本年度は、文献調査と研究会の開催を中心に、これまでの知識の獲得と議論の整理を精力的に進めた。文献調査では、2000年に前後して、本研究テーマに通じる研究成果が現れはじめ、これらの文献と自分の研究とを対比させ、異同を明確にすることによって、考察が深められた。例えば、Posner[1999]"An Economic Approach to the Law of Evidence,"Stanford Law Review.や、Bernardo et.Al.[2000]"A Theory of Presumption,"Journal of Law,Economics & Organizationなどは、自分のモデルとの対比のうえできわめて役に立った。また、下記研究会に関連して調べたPolinsky and Shavell[1989]"Legal Error,Litigation,and the Incentive to Obey the Law,"Journal of Law,Economics & Organizationは、問題意識と視点設定が自分の研究と類似しており、モデルのブラッシュ・アップにおいて大きなヒントを与えてくれた。一方、研究会は、毎月1度開催し、主要メンバーとしては、江口匡太助手(東京大学)、田中亘助教授(成蹊大学)、森田果助教授(東北大学)、菱田雄郷助教授(東北大学)、畠中薫里助教授(政策大学院大学)等の諸先生方のご協力を仰いだ。毎回3時間以上におよぶ議論におつきあいいただいたことを通じて、不足する知識・見識を少しでも補うことができた。 研究成果は、平成12年度はとくにない。しかし、平成13年度内にいくつか刊行される予定(一部は校正作業中)である。
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