2000 Fiscal Year Annual Research Report
環境問題の進展による大企業経営の変革とその成功要因
Project/Area Number |
12730079
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
大前 慶和 鹿児島大学, 法文学部, 助教授 (40315388)
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Keywords | 環境ビジネス / 環境マネジメント / 変革 |
Research Abstract |
本年度は,来年度に実施が計画されているアンケート調査およびヒアリング調査の準備に当てられた。特に,アンケート調査の実施に向け,調査項目の確定および調査対象企業の選定について研究を進めた。 アンケート項目を決定するにあたって,まず関連図書および雑誌記事・論文等関連文献の調査が行われた。その結果,これまでにも環境問題と企業経営に関するいくつかのアンケート調査が実施されていることが判明したが,同時に問題点も明確にされた。問題点の第1は,関心項目が極めて限定されていることである。第2は,調査対象が環境問題に関心のある企業に偏りがちであること。第3には,環境問題と企業経営の関係にそれほど注意が払われていないことであった。この問題点を受け,本研究におけるアンケート調査は主として「環境配慮型商品ないし環境装置ビジネス」と「環境マネジメント」の2つの観点から総合的に調査項目を作成することを決定した。なお,前者にはグリーン調達をその項目として含むこととした。また,本研究では環境問題をあくまでもビジネスの対象としてとらえることとした(すなわち,本研究は環境保護と企業の役割などを研究するのではない)。 なお調査対象企業であるが,本研究が大企業経営の変革を研究課題としているため,一部上場製の全造業企業にすることとした。これによって環境問題に関心の薄い企業をも調査対象にすることが可能であり(回収率は幾分低くなることが予想されるが),また大企業の特徴をより明確にできることが期待される。 本年度は追加採択であったため,極めて研究期間が短く,アンケート調査の実施は不可能であった。したがって,来年度は早期にアンケート調査に着手し,その結果をもとにヒアリング調査をも実施したいと考えている。
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