2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12740096
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
谷口 健二 青山学院大学, 理工学部, 講師 (20306492)
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Keywords | Whittaker模型 / Gelfand-Kirillov次元 / Bernnstein次数 |
Research Abstract |
本研究の主目的は、実階数の高い、一般の半単純リー群の表現(特口離散系列表現)に付随したWhittaker関数の満たすべき微分方程式系やWhittaker関数の明示式を求めること、およびそれら表現の不変量(Bernstein次数・随伴サイクルなど)についても明示式を求めることにある。一般の場合への道しるべとするために、以前SU(n,1), Spin(2n,1), SO_O(2n,2)の場合に用いた手法で低階数の群の離散系列表現のWhittaker関数や随伴サイクルを求めることが本研究の第一段階であった。 前年度に引き続き、今年度は実階数2の群であるSU(n,2)について研究を行った。前年度の研究に於いては特別な系列に属する離散系列表現の場合についてのみ考えたが、本年度は「大きな表現」と呼ばれるクラスに属する一般の離散系列表現について考察を行い、それらの随伴サイクルを決定することが出来た。上記の場合、随伴サイクルの多重度は、表現に対応するベキ零元を固定する部分群の表現(isotropy表現)の次元として表されることがわかり、本研究の目標として掲げた多重度に関する予想を裏付けることが出来た。また、実階数3の群であるSU(3,3)やSp(3,R)についても研究を行ったが、こちらは現在継続中である。 これらの研究の他に、11.研究発表にあるように、テータ対応を用いてユニタリ化可能な最高ウェイト加群に対する随伴サイクルやBernstein次数を決定した以前の研究の成果として、一本の論文を本年度発表した。
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