2000 Fiscal Year Annual Research Report
シンチレーションファイバーを用いた天体硬X線偏光検出器の開発
Project/Area Number |
12740165
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Research Institution | Institute of Space and Astronautical Science |
Principal Investigator |
斎藤 芳隆 宇宙科学研究所, 三陸大気球観測所, 助手 (50300702)
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Keywords | 硬X線検出器 / シンチレーションファイバー / 偏光 |
Research Abstract |
天体から非熱的な放射が行われる場合、その放射はしばしば偏光しており、その情報からは天体の状況がわかる。しかし、X線以上のエネルギー領域において、その検出が行われた例はほとんどない。本研究の目的は硬X線領域における偏光検出器を開発することにある。 本研究にて開発を進めている検出器はシンチレーションファイバーの束をマルチアノード光電子増倍管で読み出すタイプの検出器である.ファイバーの長手方向からの入射光の散乱(コンプトン散乱)方向の方位角を求めることにより、入射光の偏光を知ることができる。 平成十二年度における研究実績は以下のとおりである。 ・マルチアノード光電子増倍管を読み出し、アノードごとの特性のばらつきを評価した. ・シンチレーションファイバーを購入し、光量の測定を行った。 ・上記では光量が少なかったため、プラスチック・シンチレーターを細長い棒状に加工し、断面積の大きさと光量との相関を測定している. 当初の期待にくらべ、シンチレーションファイバーからの光量が小さかった。このため断面積を大きくする方向で光量がかせげないかと測定を重ねている。
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