2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12740248
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
飯塚 剛 愛媛大学, 理学部, 助手 (10263922)
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Keywords | ブラッグ格子 / ギャップソリトン |
Research Abstract |
誘電率の揺らぎが大きい、いわゆる深い格子(deep grating)に対する新しいモデル方程式の提出を行った。これは、いわゆる結合モード方程式を拡張した形になっていて、誘電率変化のすべてのフーリェモードと取り入れたものである。具体的には、 i(1/(νg)∂/(∂t)+∂/(∂z))E_++κ^^-E_-+δ(|E_+|^2+2|E_-|^2)E_++μ(|E_-|^2+2|E_+|^2)E_-+μ^*E^2_+E^*_-+νE^2_-E^*_+=0, i(1/(νg)∂/(∂t)-∂/(∂z))E_-+κ^^-^*E_++δ(|E_-|^2+2|E_+|^2)E_-+μ^*(|E_+|^2+2|E_-|^2)E_++μE^2_-E^*_++ν^*E^2_+E^*_-=0, と書ける。各式の第1〜3項が標準的な結合モード方程式を表していて、第4〜5項が誘電率の「深さ」から来る効果を示している。この方程式は可積分ではないが、いわゆるギャップソリトン解の存在を示すことができた。 特に興味深いのはダブルハンプタイプの形を持つことである。 次に、2次の非線形媒質のブラッグ格子について、標準となる結合モード方程式 i(∂/(∂t)±∂/(∂z))ε_<1±>+κ^±_1ε_<1〓>+Γ(ε_<1±>)^*ε_<2±>=0, i(∂/(∂t)±σ∂/(∂z))ε_<2±>+κ^±_2ε_<2〓>+δκε_<2±>+Γ(ε_<1±>)^2=0, を解析した。この方程式は、一般には厳密解を持たないがカスケード近似によって、ギャップソリトン的振る舞いをすることがわかっている。今回我々はこのカスケード近似の精度を高め、さらに適当な非線形変換を行うことにより、これを最初の拡張型結合モード方程式に帰着させることに成功した。
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