2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12740381
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
久保 勘二 九州大学, 機能物質科学研究所, 助手 (00281452)
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Keywords | トロポノイド / フルオロイオノファー / 分子認識 / 銅イオン選択性 / X線結晶構造解析 / 液晶 / スメクチック相 / 粉末X線回析 |
Research Abstract |
近年,筆者はトロポノイドの構造的な特徴を活かした機能性ホストの開発を行っている。これまでに,トロポノイドに種々のイオノファー(アームドクラウン,アザクラウンエーテル,大環状ポリアン,シクロファン)を組み合わせたトロポノイドイオノファーを合成し,その金属イオンに対する錯体形成挙動を評価した。今回,蛍光分子(アントラセン,ナフタレン),トロポン並びにジアザクラウンエーテルを組み合わせたトロポノオイドイオノファーを合成し,その光化学的性質と重金属イオンに対する錯形成評価を試みた。N-アンスリルメチル-N'-トロポニルジアザ-18-クラウン-6エーテルはメタノール溶液中9-メチルアントラセンの発光強度の400分の1という非常に弱い発光を与えた。この発光強度の現象は窒素原子から励起されたアントラセンヘの光誘起電子移動による蛍光消光により説明することができる。また,各種金属イオン存在下での蛍光スペクトルを測定したところ,N-アンスリルメチル-N'-トロポニルジアザ-18-クラウン-6エーテルは平衡定数・発光強度変化共に高い銅イオン選択性を示した。ビスアンスリルメチルジアザ-18-クラウン-6エーテルはカリウムイオン選択性を示すことから,N-アンスリルメチル-N'-トロポニルジアザ-18-クラウン-6エーテルは銅イオン蛍光分析試薬として利用できる。 一方,トロポノイドアザマクロサイクルの分子集合体への応用として,トロポノイドアザマクロサイクルをコアに有する液晶化合物を合成した。ビストロポニルピペラジン誘導体はエナンチオトロピックにスメクチックC相を発現することを見い出した。さらに,そのX線結晶構造解析の結果から,ビストロポニルピペラジン誘導体は結晶状態で,分子長軸が層法線に対して30度チルトした層構造を形成していることを見い出した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] E.Yamamoto: "Synthesis, Structure, and Mesomorphic Properties of Liquid Crystals with a N, N'-Bis(tropon-2-yl)piperazine"Chem. Lett.. 1. 100-101 (2002)
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[Publications] E.Yamamoto: "Synthesis and Complexation Behaviour of Diazacrown Having Troponyl and Anthryl Groups"Heterocycles. 56. 305-311 (2001)
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[Publications] K.Kubo: "Structure, Complexation, and Fluorescence Behavior of Tris[(1-naphthoyloxy)ethyl] amine"九州大学機能物質科学研究所報告. 15. 19-23 (2001)
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[Publications] K.Kubo: "Synthesis and Mesomorphic Properties of Liquid Crystals with a 5, 5'-Bitropolone Skelton"Chem. Lett.. 7. 690-691 (2001)
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[Publications] K.Kubo: "5-Cyanotropolone and 5-Nitrotropolone"Acta Cryst.. C57. 611-613 (2001)
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[Publications] K.Kubo: "Ethyl 4-(2, 3, 5, 6-tetrahydro-3, 3-dimethyl-5, 6-dioxo-1, 2-cyclohepta-pyrazol-2-yl)benzoate"Acta Cryst.. E57. o370-o371 (2001)