2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12740383
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
米澤 徹 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90284538)
|
Keywords | ナノ粒子 / 金 / 銀 / 銅 / チオール / カチオン性 / 自己組織化 / 秩序配列 |
Research Abstract |
ナノ粒子の調製において、本研究では、これまでにあまり研究例のない、水に良く分散するナノ粒子とフッ素系溶媒に分散するナノ粒子を調製した。これらのナノ粒子は安定で、酸化されたり、沈澱を生じたりしない。特に、フッ素系配位子を用いた場合には遷移金属の微細で単分散なナノ粒子を安定に調製することが可能であることを見出している(特許出願済)。水に分散するナノ粒子は、末端に4級アンモニウム基をもった保護剤で保護したもので、どのようなpHでも正のゼータ電位を有している。そのため、アニオン性の高分子や二分子膜、無機物質表面に容易に吸着し、パターニングによる特殊配列の付与が可能であることがわかった。このような吸着力をもつナノ粒子は、これから期待される塗布用ナノ粒子材料の基材として非常に重要であることが考えられる。また、フッ素系保護剤により保護されたナノ粒子の構造および物性を詳細に検討したところ、これらのナノ粒子が(1)空気下で安定に調製できる、(2)空気中に安定に保存できる、(3)沈殿させて粉末状に保存ができる。(4)フッ素系溶剤を用いて簡単に薄く塗布できる。という特徴を有することが分かった。この塗布技術により、ナノ粒子の2次元パターニングが容易にできることが見出され、特殊配列の付与ができたといえる。このように本研究により、研究者らは新しい性質をもつナノ粒子の創成に成功した。また、それらに特殊配列を付与することを可能とし、ナノ粒子の新しい材料への応用についての展開の可能性を拓いたと考えられる。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] T. Yonezawa, K. Imamura, N. Kimizuka: "Direct Preparation and Size Control of Palladium Nanoparticle Hydrosols by Water-soluble lsocyanide Ligands"Langmuir. 17(16). 4701-4703 (2001)
-
[Publications] T. Sawadaishi, K. Ijiro, M. Shimomura, Y. Shiraishi, N. Toshima, T. Yonezawa, T. Kunitake: "Two-dimensional patterning of nanoparticles using dissipative structures"Molecular Crystals and Liquid Crystals. 371. 123-126 (2001)
-
[Publications] T. Yonezawa, S. Onoue, N. Kimizuka: "Formation of Uniform Fluorinated Gold Nanoparticles and Their Highly Ordered Hexagonally Packed Monolayer"Langmuir. 17(8). 2291-2293 (2001)
-
[Publications] 米澤 徹: "「自己組織化」と化学系ナノテクノロジー"化学装置. 44(2). 34-40 (2002)
-
[Publications] 米澤 徹, 河本邦仁: "無機微粒子・ナノ粒子の配列した集積材料の作製と機能"マテリアルステージ. 1(6). 42-46 (2001)
-
[Publications] T. Yonezawa, N. Toshima: "Advance Functional Molecules and Polymers Vol. 2, pp. 65-86"Overseas Publishers Association NV. 22 (2001)