2001 Fiscal Year Annual Research Report
両生類の変態におけるアポトーシス細胞の排除機構に関する研究
Project/Area Number |
12740458
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
岩室 祥一 東邦大学, 理学部, 講師 (70221794)
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Keywords | ユビキチン / プロテアソーム / アフリカツメガエル / 変態 |
Research Abstract |
ユビキチン(Ub)-プロテアソーム系は、細胞内におけるタンパク質分解系の一種であり、細胞周期の調節や免疫機構における抗原提示などに、大きな役割を果たしている。両生類の変態において、幼生の体を構築していた細胞の多くはアポトーシスにより死滅することが知られている。変態における細胞死は、特に尾部などの完全に消失する器官において、同調的に起こる必要性があることから、Ub-プロテアソーム系の関与が強く予測された。そこで、アフリカツメガエルの幼生の尾部を発生段階ごとに集め、その溶解液をSDS-PAGEで分離した後、抗mono-Ub抗体を用いたウエスタンブロッティングを行ったところ、変態期に特異的に出現する20、30、50kDaのバンドを検出することができ、変態におけるUb-プロテアソーム系によるタンパク分解の関与が示唆された。さらに、変態始動期の幼生尾部を器官培養し、甲状腺ホルモンを添加して変態を誘導してみたところ、甲状腺ホルモン特異的に出現する25kDaのバンドが検出できた。現在、これらのバンドのアミノ酸配列を解析中である。また、転写因子でもあり、変態を直接的に調節する甲状腺ホルモン受容体タンパク質(TRβ)について、その分解におけるUb-プロテアソーム系の関与を検討するため、ツメガエルTRβ特異的な抗体を作製し、さらにグルタチオン-S-トランスフェラーゼ(GST)との融合タンパク質を作製したところである。今後は、これらを用いて、TRβのUb化の有無の検出を行う予定である。また、両生類の変態において、TRβが転写活性能を発現するためには、核内において、レチノイドX受容体(RXR)とのヘテロ2量体形成が必要であることから、RXRタンパク質の分解におけるUb-プロテアソーム系の関与についても、今後の検討事項と考えている。
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[Publications] Kim JB, Iwamuro S, Knoop FC, Conlon JM.: "Antimicrobial peptides from the skin of the Japanese mountainbrown frog,Rana Ornativentris"J.Peptide Research. 58(5). 349-356 (2001)
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[Publications] Isaacson T, Soto AM, Iwamuro S, Knoop FC, Conlon JM.: "Antimicrobial peptides with a typical structural features from the skin of the Japanese brown frog Rana japonica"Peptides. 23. 419-425 (2002)