2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12750017
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
福澤 理行 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助手 (60293990)
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Keywords | 半導体 / 抵抗率 / 結晶欠陥 / 非接触測定 / 電荷過渡応答 |
Research Abstract |
平成12年度に開発した、半導体ウェハ抵抗率非接触測定のハードウェアをターゲットとして、抵抗率の二次元マッピングソフトウェアを開発した。矩形波電荷応答測定および抵抗率推定アルゴリズム、エアーギャップ一定保持アルゴリズム、rθ走査ステージ駆動アルゴリズムを組み合わせた制御コードを16ビットCPU上に実装することで、4インチ口径までのウエハの抵抗率の自動マッピングが実現した。この結果、GaAs, InP等の市販化合物半導体ウェハの評価が可能となった。測定時間は4インチ口径ウェハを1mm間隔で走査した場合に約11時間を要した。 本装置を用いて、液体封止チョクラルスキー法で成長された市販のGaAs, InP(100)ウェハの抵抗率を1mm間隔でマッピングした結果、抵抗率は中心部で高く、周辺部で低下する共通の傾向を示した。しかし、その径方向分布は結晶方位によって異なり、結晶の対称性と同様の4回の回転対称分布が多くみられた。また、種結晶にGaAs,原料結晶にIn_<0.3>Ga_<0.7>As多結晶を用いて垂直ブリッジマン法で実験的に成長された15mmφ傾斜組成In_xGa_<1-x>As円柱結晶も評価した。成長軸方向に沿って切り出された試料中の抵抗率の二次元マップは,種つけ領域を除いて,In濃度増加に伴って抵抗率が10^8から10^5[Ωcm]程度まで段階的に減少したことを示した。また、種つけ領域ではGaAs種結晶からのSiの拡散によると推測される抵抗率の不均一分布も観察でき、結晶成長中の温度分布やメルト流れなどを推定する上で有用と考えられた。これらの実験結果から、本手法が,GaAs, InP等の市販バルク結晶だけでなく、InGaAs結晶などの成長技術開発中の結晶をもカバーできる半導体ウエハの評価・検査ツールとして有用であることが明らかとなった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 福澤理行, 吉由雅也, 山田正良, 花上康宏, 木下恭一: "In_xGa_<1-x>Asバルク結晶の非接触抵抗率マッピング"第62回応用物理学会学術講演会 講演予稿集. No.1. 201 (2001)
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[Publications] M.Fukuzawa, M.Yoshida, M.Yamada, Y.Hanaue, K.Kinoshita: "Nondestructive measurement of resistivity in bulk In_xGa_<1-x>As crystals"Material Science and Engineering B. 91-92C. 376-378 (2002)