2001 Fiscal Year Annual Research Report
傾斜面光源を用いた3次元形状計測および立体表示システムの開発
Project/Area Number |
12750042
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
宮崎 大介 大阪市立大学, 大学院・工学研究科, 講師 (60264800)
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Keywords | 立体ディスプレイ / 3次元計測 / 光計測 / 画像処理 / 共焦点法 / 体積走査法 |
Research Abstract |
本研究では、独自に開発した傾斜面走査による共焦点型3次元形状計測法の有効性を確認するために、評価システムを作製し分解能等の評価を行った。また、その3次元データを効果的に表示するために、体積走査法による立体ディスプレイを試作した。 本研究における共焦点型3次元形状計測法が従来の方法と異なる点は傾斜した2次元ピンホールアレイを利用することである。走査のためにミラースキャナを利用して、ピンホールの光学的像である傾斜した2次元交点群を光軸に対して横方向に移動させて測定物体を走査する。それにより通常の共焦点法では必要となる光軸方向の移動を不用にした。実験では、25μm×35μmのピンホールを垂直方向に175μm、水平方向に245μmの間隔でならべたピンホールアレイを用い、これを走査光学系の光軸に対してアレイ面が水平方向に45度傾くように設置した。直径30mm、焦点距離80mmのレンズを用いた場合、一辺1.5cmの立方体内の測定物体に対して、60μm程度の奥行き分解能を持つことが確認できた。奥行き分解能は、さらに開口数の大きなレンズを利用することで高めることができる。 また、体積走査法による立体表示の実験システムを作製した。自然な3次元像を形成するために、解像度が高く、高速の輝度変調が可能なベクトル走査ディスプレイを利用した。凹面鏡とガルバノメータミラーにより構成された走査光学系に、ベクトル走査ディスプレイを斜めに配置した。画面上に表示物体の斜め断面形状を表示しながら高速に走査することで3次元立体像を形成することができた。断面形状の数は768まで表示可能で各断面形状の解像度は256×256画素であった。ただし、各断面形状に対して一度に表示できる画素点数は1024であった。画像のサイズは一辺50mm程度の立方体内であった。3次元実像が形成されているので、立体視の知覚要因がすべて満たされた自然な立体像の観測が可能であった。
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