2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12750212
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
長谷川 泰久 名古屋大学, 工学研究科, 助手 (70303675)
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Keywords | 運動制御 / 行動に基づく制御 / 位相差 / ブラキエーション / シミュレーション / 協調 |
Research Abstract |
一般に,複雑な行動を実現する様な制御器を設計することは,大変困難である為,基本行動単位で個別に設計または学習により獲得し,その後それらを組み合わせることにより,実現する行動に基づく階層化制御手法がある.これまで,環境や目的行動の変化に対して,各基本行動の出力強度を調節する事により対応する手法について提案されてきたが,そのタイミングに関しては調節できず,目的行動が周期的な場合には,十分な性能が得られなかった. そこで,本年度に置いては,この行動に基づく階層型制御構造において,タイミングを調節可能な構造へ改善し,その有効性をシミュレーションにより確認した.このシミュレーションでは,名古屋大学,福田教授が1980年代後半より進めてきたサル型移動ロボットを引継いでおり,実際のサルを冗長自由度を有する7リンク平面モデルでモデル化を行い,連続移動動作を実現している.この連続移動動作では,枝から枝へ連続して渡り,一種の周期的な動作であり,この周期的な動作を安定的に実現することが重要である.よって,行動に基づく階層型制御における基本行動制御器間の出力強度のみならず,その位相差(タイミング)を調節することで,より安定した連続移動動作を実現した. この行動に基づく階層型制御のアーキテクチャのみでは階層化が進み階層数が増加した場合,各層においてフィードバックループが存在するため,コントローラの計算量の増大が避けられない.そこで,フィードバック制御のみから状態のサンプリング周期を少なくし,またフィードフォワード制御化を行う.このフィードバック制御からフィードフォワード制御へ制御構造の一部が変化するアルゴリズムの確立及び,シミュレーションにおいてその有効性の確認を次年度の目標とする.
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Research Products
(1 results)