2000 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロマシンによる音響境界の特性制御に関する研究
Project/Area Number |
12750227
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
小西 聡 立命館大学, 理工学部, 助教授 (50288627)
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Keywords | マイクロマシン / 音響境界 / 音響特性制御 |
Research Abstract |
本申請の研究目的は、マイクロマシンを用いて音響境界の特性を制御することである。本研究では境界を薄くするために音響特性制御用のマイクロマシンを利用することを考えており、本申請研究では音響特性制御用マイクロマシンの実現を目指している。 これまで実験的に行ってきた音響構造の特性検証について音響シミュレーション用ソフトを用いて解析的な検証に取り組んだ。手始めに、本研究で扱う音響特性可制御境界の基本構造である共鳴型音響構造について解析を行った。本手法を導入したことにより、これまで実験的に得ることが難しかった音響構造内部における現象について解析することが可能となってきた。解析結果の妥当性を検証するために実験結果との比較を行ったところ、吸音率および共振周波数に関して興味深い結果を得ることができた。 本研究では、共鳴型音響構造の構造パラメータをマイクロマシンを用いてチューニングすることにより共鳴周波数を制御する手法を提案している。本年度は、共鳴型音響構造の音響特性を制御するマイクロマシンの設計、試作に取り組んだ。本研究では音響特性制御用マイクロマシンについて可能性のあるものを種々検討し、多数の音響孔が形成された前面壁の孔部分に一体化するバルーンアクチュエータを設計、試作した。設計にあたっては前述の音響シミュレーション用ソフトを用いて予めバルーンアクチュエータの有効性を検討した。試作した音響特性制御用マイクロマシンを用いて音響境界の特性を制御することができることが確かめられた。この結果については、マイクロマシンに関する国際会議でも採択され発表を行い、成果について高い評価を得ている。音響シミュレーション用ソフトによる解析結果と比較すると制御特性が少し異なるが、この点についてはさらに検討を進めていく。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Satoshi KONISHI,Mitsuhiro YODA,Takamitsu HASE: "Sound Insulation Characteristics of a Tunable Acoustic Resonator"立命館大学理工学研究所紀要. (発表予定).
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[Publications] Mitsuhiro YODA,Satoshi KONISHI: "Acoustic Impedance Control through Structural Tuning By Pneumatic Balloon Actuators"立命館大学理工学研究所紀要. (発表予定).