2000 Fiscal Year Annual Research Report
InP基板上Be系II-VI族半導体新材料の開発とフルカラーデバイスへの応用
Project/Area Number |
12750300
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
野村 一郎 上智大学, 理工学部, 助手 (00266074)
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Keywords | II-VI族半導体 / InP基板 / フルカラーデバイス / 分子線エピタキシー / 発光ダイオード / BeZnTe / ZnCdSe / BeZnTe超格子 / MgSe / BeZnTe超格子 |
Research Abstract |
本年度は、デバイスを作製するためのBe系新材料の開発を行った。以下に具体的な内容を述べる。 1.ZnCdSe/BeZnTe超格子をInP基板上に分子線エピタキシー(MBE)法により成長させ評価した。層厚比を変えることにより15Kにおけるフォトルミネッセンス(PL)測定においてピーク波長740nm(赤)から507nm(青緑)までの良好な発光が得られた。 2.BeZnCdSeの成長及び評価を行った。15KでのPL測定により、Be組成8%の格子整合した試料においてピーク波長572nm、半値幅8.8meVの良好な特性が得られた。さらにMgSe/BeZnCdSe超格子とすることにより525nmから470nmまでのPLピークの短波長化が得られた。 3.ラジカル窒素ドープしたBeZnTeの成長を行った。格子整合した試料では3.12eVの広い禁制帯幅と10^<18>cm^<-3>以上の高p型ドーピングが得られた。 4.MgSe/BeZnTe超格子のMBE成長を行い評価した。試料の屈折率を測定したところ、この超格子をpクラッド層、1.で述べたZnCdSe/BeZnTe超格子を活性層とした場合にレーザとしての充分な光閉じ込め効果があることが分かった。 5.これまで開発してきた材料を組み合わせてLEDを試作した。具体的には活性層にZnCdSe/BeZnTe超格子、pクラッドには窒素ドープBeZnTe、またnクラッドには塩素ドープMgSe/ZnCdSe超格子を用いた。作製したデバイスに室温においてパルス電流を注入したところ、ピーク波長562nmの黄緑色発光が得られた。 6.InP基板上ZnCdSeの高品質化のための新たな手法として、BeZnTeバッファーの導入を行った。これにより10^3cm^<-2>台の低い欠陥密度が達成された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Song-Bek Che: "Wide bandgap over 3eV and high p-doping BeZnTe grown on InP substrates by molecular beam epitaxy"Journal of Crystal Growth. 214/215. 321-324 (2000)
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[Publications] Tomoyuki Takada: "Novel II-VI light emitting diodes fabricated on InP substrates applying wide-gap and high p-dopable BeZnTe for p-cladding layers"Physica Status Solidi (a). 180. 37-43 (2000)
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[Publications] Masatoshi Takizawa: "MBE growth of BeZnCdSe quaternaries, MgSe/BeZnCdSe superlattice and quantum well structures on InP substrates"Journal of Crystal Growth. (2001)