2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12750336
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
桑門 秀典 神戸大学, 工学部, 助手 (30283914)
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Keywords | ディジタル署名 / サブリミナルチャネル / 零知識対話型証明 |
Research Abstract |
サブリミナルチャネルを用いると,ディジタル署名の中に秘密情報を隠すことができる.その秘密情報の存在を第三者に知られることなしに通信が可能になるので,悪用される可能性がある.しかし,もしその秘密情報が存在する場合,それだけを破壊するような操作が可能であれば,全てのデータにその操作を施すことによってサブリミナルチャネルによる通信を防止することができる.このような操作が可能であるようなディジタル署名方式を開発し,実用化の検討を行うことが本研究の目的である. (1)従来のサブリミナルチャネルの解析:従来のサブリミナルチャネルの構成法とその容量の解析を行った.その結果,100ビット程度の秘密情報であれば,第三者がサブリミナルチャネルの通信を検出することは非常に困難であることがわかった. (2)サブリミナルチャネル防止機能を有するディジタル署名方式の構成法:ディジタル署名sと平文mがあるとき,秘密情報はsの中に隠される.従来のディジタル署名の本質は,ある関数f,gに対してf(m)=g(s)が成立し,送信者だけがこの式を満たすsを計算できることである.ディジタル署名として安全であり,かつ秘密情報のみを破壊できるためには,f(m)=g(s)を満たすm,sが与えらたとき,sを知っていることを零知識対話型証明プロトコルを用いて示せばよい.今年度の研究により,それが原理的に可能であることが判明した.来年度は,その原理を効率的に実行するプロトコルを研究する予定である.
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Research Products
(1 results)