2000 Fiscal Year Annual Research Report
可変非整数遅延特性をもつ多次元ディジタルフィルタの最適設計と高速実現に関する研究
Project/Area Number |
12750351
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
伊藤 登 東邦大学, 理学部, 助教授 (00237041)
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Keywords | ディジタルフィルタ / 非整数遅延 / 画像補間 / 多項式 / 離散化 / FIRフィルタ / 最適係数 / 多次元フィルタ |
Research Abstract |
空間領域では、線形補間法と1次、3次多項式補間法等を用いて画像のような多次元信号の高精度補間が極めて困難であるため、本研究では、周波数領域からこの問題に取り組む。つまり、多次元信号の高精度補間問題を可変非整数遅延特性をもつ可変多次元フィルタの最適設計と実現問題に帰着させ、周波数領域で可変非整数遅延をもつ多次元理想遅延素子の近似を行う。設計した可変多次元フィルタによる多次元信号のフィルタリングを行えば、離散信号から連続信号を復元でき、画像のような多次元信号の高精度補間が可能となる。 平成12年度では、本研究の初期段階として、まず多次元可変非整数遅延ディジタルフィルタの基礎となる1次元可変非整数遅延FIRディジタルフィルタの最適設計法の開発に重点を置き、最適設計問題の定式化を行い、最適解を導出した。また、計算機シミュレーションを通して、問題定式化の妥当性と本設計法の有効性を実証した。本設計法の最も重要な特徴としては、可変FIRフィルタの係数を可変非整数遅延パラメータの多項式として仮定し、理想の可変非整数遅延素子の周波数特性と実際の可変FIRフィルタの周波数特性の重み付き自乗誤差関数を設計パラメータの離散化せずに導出して、それを最小化することによって可変FIRフィルタの最適係数を閉じた形で得ることができる。従来の設計法は可変FIRフィルタの設計の段階で周波数パラメータと可変非整数遅延パラメータの離散化を必要とするため、設計に要する計算量が多く、また最終の設計精度も離散化の密度によって影響されるが、本研究で提案した離散化を必要としない新しい設計法は少ない計算量で最適解を求めることができる。
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Research Products
(1 results)