2000 Fiscal Year Annual Research Report
CDMA移動通信網におけるソフトハンドオフの性能評価に関する研究
Project/Area Number |
12750356
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Research Institution | Osaka Prefectural College of Nursing |
Principal Investigator |
菅野 正嗣 大阪府立看護大学医療技術短期大学部, 臨床栄養学科, 助教授 (80290386)
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Keywords | CDMA / 移動通信 / ソフトハンドオフ / 呼損率 / 強制切断率 / 性能評価 |
Research Abstract |
CDMA方式によるワイヤレスセルラー網では、端末が同時に複数の基地局と通信を行なうソフトハンドオフを導入することにより、送信電力を抑えることができる。その結果、無線回線上の伝送特性が向上し、システム全体の収容力が増加する。その一方で、ソフトハンドオフを行なうことによって複数の基地局において有線回線が占有されることを考慮する必要がある。本研究では、CDMA方式におけるソフトハンドオフが、無線回線における伝送特性と、有線回線における性能基準に与える影響を統合的に評価するための手法を提案した。無線回線の特性としては干渉電力を評価の対象とし、有線回線については新しい呼に対する呼損率と、端末の移動によるハンドオフ時の強制切断率を対象とした。まず本研究では、ソフトハンドオフが可能な領域の大きさが、これらの性能に与える影響を解析的に導出する手法を提案した。さらに、呼損率および強制切断率といった有線回線における性能と、無線回線の伝送品質としての劣化率に着目し、これらの性能を統合的に評価する手法を提案した。さらに本提案手法の適用性を示すために、数値例を通じて、ソフトハンドオフ可能な領域の大きさがそれぞれの性能に与える影響を明らかにした。また、有線回線が有限であることによってソフトハンドオフができない端末が存在すると、他の端末に与える干渉電力が大きくなることが考えられる。本研究ではこのような端末による影響を明らかにし、有線回線が不足するような場合には、呼設定制御を行なうことによって、干渉電力を減らすことで性能を向上させられることを示した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Atsushi Nagate: "Impact of Limited Number of Wired Channels on Soft Handoff in CDMA Cellular Systems"IEICE Transactions on Communications. E84-B・3. 520-526 (2001)
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[Publications] Atsushi Nagate: "The Effect of Three-way Soft Handoff for Integrated Evaluation in CDMA Mobile Cellular Systems"Proceedings of the 6th Asia-Pacific Conference on Communications. (2000)