2000 Fiscal Year Annual Research Report
ノンホロノミックシステムに対する最適制御系構成に関する研究
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12750409
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| Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
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Principal Investigator |
今福 啓 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助手 (90314533)
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| Keywords | 最適制御問題 / ノンホロノミックシステム / 非線形制御 / 粘性解 |
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| Research Abstract |
移動車両や宇宙ロボットなどのノンホロノミックシステムと呼ばれる特異システムにたいして、エネルギーを最小にするように制御をおこなうなどのような、制御系設計者の指標を盛り込むことのできる最適制御を実現するためには、偏微分方程式を解き、粘性解と呼ばれる特異解を求める必要となる。
今年度の研究により、以下のような成果が得られた。
1.粘性解の計算手法として、ランダムな入力を用いた新しい探索手法を提案した。この手法は、求めたい解の存在する可能性の高い部分を効率良く探索する手法である。提案手法を用いて粘性解を計算することで、以前私が提案した手法では数日を要していた計算時間を、約2時間程度に大きく短縮することに成功した。また、この手法を障害物を最適制御により、設計指標を満たすように最適に回避する問題に応用し、シミュレーションにより良好な結果を得た。
2.偏微分方程式に有限差分近似とよばれる近似法を適用し、ある条件をつけくわえることにより、従来は探索により求めていた粘性解を、いくつかの解の候補を解析的に計算してしぼり込んで求めることが可能となった。この手法では、近似を用いていることから解の精度が先の手法に比べて若干悪くなる可能性があるが、解析的に解が求まるため、計算時間を2〜3分程度にまで減らすことができた。これにより、粘性解の計算が実用レベルに近づいたと思われる。
以上の研究成果は、システム制御情報学会論文誌に掲載された。
また、上記の手法と異なり、実時間で最適化を行うことのできる新しい手法を提案し、それを最適制御問題に適用して最適制御を実現する手法についても提案した。この手法は、常に外乱の影響を受ける実機において最適制御をおこなう際に有効である。提案手法を用いたシミュレーションおよび実験機器による実験により、提案手法の有効性が確認できたため、現在その成果を日本ロボット学会誌に投稿中である。
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Research Products
(1 results)
