2000 Fiscal Year Annual Research Report
AHS-aの評価を念頭においた幹線交通杆関選択および経路選択モデルの統合化.
Project/Area Number |
12750485
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
岩倉 成志 芝浦工業大学, 工学部, 講師 (20223373)
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Keywords | ストレス / AHS / 便誉計測 / 交通杆関選択モデル / 経路選択モデル / RRI |
Research Abstract |
本年度は、心臓血管系ストレス指標として代表的な心拍間隔RRI指標を用いて自動車の長距離走行に伴うストレスの変動の計測を試み、ストレスの定量評価の可能性を探った。被験者の運転時と、AHS-aの代替環境としての助手席時とのストレスの差を比較分析した。本助成によって購入した心電計は日本光電製RAC-1202で、24時間のリアルタイム波形をメモリカードに記憶することができる。この観測データを1分間平均のRRIに変換して運転ストレスを解析した。 運転時7日間、助手席時6日間(走行距離約700km/日)、平常時6日間のRRIを平均化にしたデータを作成した。このデータを用いて生体リズムを考慮したRRI変化率の経時変化を分析した。 その結果、運転時、助手席時ともに、走行開始後約200分(休憩時分を除く)まではRRIが徐々に長くなり、以後、短くなり、300分から500分ぐらいまで平衡状態が続き、500分以降では運転時はRRIが短く、助手席ではRRIが長くなった。 約250分までは、運転時のRRIが助手席時より長くなる場合があるのが特徴で、両状況での明確なストレスの差がないと考えられる。約250分以降は、運転時と助手席時の指標が交差することはなくなり、運転時は時間を経るにつれてRRIが短くなる傾向にある。一方、助手席時は500分を超えた頃からRRIが再び長くなっている。目的地に近づくにつれてストレスから開放されると推測される。 以上の結果から運転時と助手席時で明確に生体反応が異なり、運転時のほうがストレスがより強いと言える。 被験者の意識調査から、運転時には走行開始後400分以降で明らかに疲労意識が高まる。この結果は、RRIの測定結果と一致し、RRIが有効なストレス指標であることを裏付けている。
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