2000 Fiscal Year Annual Research Report
抗スポロゾイト蛍光抗体法によるクリプトスポリジウムの生育活性の迅速評価法の開発
Project/Area Number |
12750501
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Research Institution | Azabu University |
Principal Investigator |
森田 重光 麻布大学, 環境保健学部・水環境学研究室, 講師 (50318888)
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Keywords | クリプトスポリジウム / スポロゾイト / フローサイトメトリー / モノクローナル抗体 / 生育活性 |
Research Abstract |
【抗スポロゾイトモノクロ-ナル抗体の開発】 オーシストを破砕した溶液で免疫したマウスより脾臓を摘出し,脾細胞とミエローマ細胞をポリエチレングリコールで融合することによりハイブリドーマを作製した。その後,スポロゾイトのホモジェネート標品(SH)を吸着させたELISAプレートでスクリーニングを行い,反応性の高い6クローンを選択した。また,脱嚢処理後のスポロゾイトとミネラルオイルのホモジェネートで免疫したマウスの脾細胞からハイブリドーマを作製し,500ウエル以上まで増殖させてスクリーニングに供した。スクリーニングのELISAにはSHを吸着させたプレートとオーシスト壁標品(OW)を吸着させたプレートを用意し,SHに対する反応性は高いが,OWに対する反応性が低いものをスポロゾイト抗体の候補とし,また,OWに対する反応性が高いものをオーシスト壁抗体の候補とした。その結果,現段階までにスポロゾイト抗体の候補を14クローン,また,オーシスト壁の候補を22クローン選択することができた。 【フロ-サイトメトリによる計測条件の最適化】 オーシストに紫外線を照射し,脱嚢率を50%および90%にコントロールした2試料と紫外線を照射しなかった試料(脱嚢率100%)をフローサイトメトリー(Partec,PAS-III)に導入し,側方散乱光(SSC)および前方散乱光(FSC)を計測した。その結果,「未脱嚢オーシスト」「オーシスト壁」「スポロゾイト」が出現するSSC-FSC座標領域が明らかとなり,脱嚢率が上がるに従い「未脱嚢オーシスト」数が減少し,「オーシスト壁」数および「スポロゾイト」数が増加することを確認できるようになった。しかし,「オーシスト壁」数に対する「スポロゾイト」数の比は1:3.2と理論比よりも20%ほど「スポロゾイト」数が少なく,座標領域の取り方に改良が必要であると考えられる。
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[Publications] 志村有通,竹馬大介,森田重光,平田強: "塩素のCryptosporidium parvumオーシスト不活化効果とその濃度依存性"日本水道協会雑誌. 796号. 26-33 (2001)