2000 Fiscal Year Annual Research Report
高性能コンクリートの拘束変形特性に関する水和度を考慮したレオロジー的研究
Project/Area Number |
12750505
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
中村 成春 宇都宮大学, 工学部, 助手 (50282380)
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Keywords | 高性能コンクリート / 水和発熱 / 繊維補強 |
Research Abstract |
本年度の研究は,まず,セメント発熱に伴う水和度を定量評価するために,コンクリートの発熱特性を実験及び解析的に検討した。すなわち,現場で簡易に実施できる部材内部の温度分布実測から,差分解析に基づく熱拡散率と積算発熱量の同時評価法の提案,ならびに熱拡散方程式の厳密解に基づく部材の温度解析評価法を提案することを目的とした。使用コンクリートは,発熱特性に多くの不明な点があるフライアッシュセメント及び低熱ポルトランドセメントの各種低発熱形セメントを使用したコンクリート部材とした。差分解析で得られた発熱構成則を整理し,部材厚や打設温度を変えた部材内部温度分布のシミュレートを通して,本解析評価方法の適用性を検討した。その結果,一次元部材の温度分布実測値を利用した発熱差分解析法に基づき,各種低発熱形セメントを使用したコンクリートの発熱構成則となる熱拡散率及び断熱温度上昇量を定量評価することができた。また,一次元熱拡散方程式に基づく厳密解と,発熱差分解析法から定量化した発熱構成則の各種関数表現により,一次元部材の内部温度分布の状況がシミュレートできた。さらに,提案した本解析方法から,部材の最高温度及び内部温度履歴が予測することができた。 次に,コンクリートの脆性を改善することを目的に,繊維補強した100MPa級高性能コンクリートについて,若材齢引張クリープ特性を実験的に検討した。クリープ実験結果に関しては,現在,実験データを整理している段階にある。
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Research Products
(1 results)