2000 Fiscal Year Annual Research Report
異なる方向・強度の放射熱源を有する温熱環境における快適感・放射感に関する研究
Project/Area Number |
12750526
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
宮本 征一 名古屋工業大学, 工学部, 助手 (80273316)
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Keywords | 不均一環境 / 熱放射 / 生理・心理反応 / 閾値 / 被験者実験 |
Research Abstract |
本年度は、放射熱源の位置が熱放射暴露の事前に認識されていない条件下での熱放射の閾値を明らかにすることを目的とした被験者実験を行った。名古屋工業大学人工気候室内に、八角柱のブースを作成しブース各壁面に放射パネルを配置した。放射パネルは壁面毎に表面温度の制御ができるように配線した。放射パネルの表面温度・ブース内の気温は、0.2mmφT型熱電対をデータ収集システムに接続し、1秒間隔で測定した。温度・湿度は、サーモレコーダーを用いて10秒間隔で測定した。 被験者には、人工気候室内入室後、申告方法や熱放射暴露時の姿勢などの注意事項を説明した。申告内容は、熱放射暴露直前の温冷感と快適感の申告と、暴露中の放射方向の申告とし、熱放射を感じた時、瞬時に申告することとした。熱放射暴露実験は入室20分後から開始した。温冷感と快適感の申告後、壁面1面のみ表面温度を上昇させ熱放射暴露を行った。被験者が放射方向を申告した30秒〜60秒後に熱放射暴露を終了し、ブースを出て椅座安静で、10分程度の休息を取らせた。120分間繰り返し行った。 熱放射暴露実験は、気温を25℃±0.5℃、湿度を40〜50%、壁表面温度を気温±1.0℃とした条件【実験A】と、気温を24℃、25℃、26℃、27℃、28℃、湿度を40〜50%、壁表面温度を気温±1.0℃とした条件【実験B】で行った。 実験Aから、各方向の閾値の平均値は、前23.5℃、右前21.2℃、右21.1℃、右後24.7℃、後23.1℃、左後23.8度、左22.6℃、左前23.7℃であった。被験者間の熱放射刺激の閾値は、温冷感覚や快適感覚と比較して熱放射刺激の閾値は個人差が大きかった。被験者の90%、80%、50%が熱放射刺激を感じる、90%閾値29.8℃、80%閾値27.7℃、50%閾値22.6℃であった。 実験Bから、気温が高くなるにつれ、熱放射刺激の閾値は多少低くなる傾向が見られた。被験者間のばらつきが大きいため、さらに被験者数を増加して検討する必要があると考えられる。
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Research Products
(1 results)