2000 Fiscal Year Annual Research Report
板状晶表面から突出した剛直高分子鎖末端の走査プローブ顕微鏡による直接観察
Project/Area Number |
12750801
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
内田 哲也 岡山大学, 工学部, 助手 (90284083)
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Keywords | 剛直高分子 / 板状結晶 / 表面構造 / 分子鎖末端 / 走査プローブ顕微鏡 |
Research Abstract |
1.剛直高分子結晶の表面観察 剛直高分子板状晶の走査プローブ顕微鏡による表面観察の結果から,長い分子鎖により形成された一次核を起点として枝状晶が成長し,続いての結晶化により枝状晶間が埋められ菱形の外形となることがわかった。 2.剛直性分子鎖末端の直接観察法の確立 一本の分子鎖末端に探針が接触して生じたカンチレバーの変位を電圧値として検出することにより分子鎖末端の直接観察を行う。カンチレバー先端にレーザー光を照射し,カンチレバーの変位にともなう反射光の変化を光検出器で検知,電圧変換した後,電圧値として検出する。カンチレバーと分子鎖末端の接触により生じるカンチレバーの変位は微小であるため,水の吸着層が試料表面に存在すると分子鎖末端をとらえにくくなる。そこで乾燥窒素雰囲気下で観察できる装置を作製した。更に,使用するプローブと走査速度などの条件を最適化することにより,再現性のある安定した像が得られるようになり,その後の詳細な検討が可能となった。 3.分子鎖末端の空間分布 前述の方法を用い,同一視野を試料表面とカンチレバーの距離を段階的に変化させて走査し,数十の像を撮影した。これらの像から板状晶表面から突出した分子鎖末端の空間分布をとらえることができた。 4.分子鎖末端の分子運動 室温では,分子鎖末端と探針との接触点は最小で3nm程度に観察された。このことから室温における分子鎖末端の運動性は小さいことがわかった。
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Research Products
(1 results)