2000 Fiscal Year Annual Research Report
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12750812
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
坂上 昇史 大阪府立大学, 大学院・工学研究科, 助手 (70244655)
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Keywords | 超音速層流境界層 / 境界層の不安定性 / 境界層の受容性 / 層流制御 / T-S波動 / second mode / 超音速キャビティ流れ |
Research Abstract |
超音速境界層の受容性に関する基礎研究として,平成12年度は以下の研究を行った. (1)ポテンシャル流の解で表される振動マッハ波を用い,それが境界層平板の前縁に入射する場合の流れ場を数値シミュレーションで調べ,超音速境界層の受容性に対する主流マッハ数(M=2.2,4.5)やマッハ波の振動周波数,入射方向などの影響を調べた結果として,マッハ波が平板下方から入射する場合,平板下面側境界層の応答は強制解がほとんどを占めるのに対し,平板上面側境界層には同次解すなわちT-S波動や高次モード(second mode)と呼ばれる変動が卓越することがわかった.この結果は,振動マッハ波に伴う境界層外縁近傍の撹乱が,平板下面側では平板前縁と下流側であまり差が無いのに対し,平板上面側では平板前縁で最も強く下流に向かって急速に減衰し,前縁で形成されるT-S波動やsecond modeなどの固有撹乱が卓越して現れるためであると考えられるが,主流マッハ数4.5の場合には,平板下面側に現れる境界層内の変動の構造が固有撹乱のそれに近く,より詳細な研究を継続して行う必要がある. (2)超音速境界層の受容性を実験で調べるときに加える外乱として,超音速キャビティ流の振動衝撃波に着目し,振動周波数や変動の強さを決定する振動メカニズムについての知見を得るため,キャビティの長さと深さを固定し,スパン方向の幅を変えて実験を行った結果,強い粘性が働くと予想される非常に狭いキャビティ(上流側境界層厚さとほぼ同じ幅,0.8mm)においても流れが振動しキャビティ振動がキャビティ内の音波の共鳴によって生じること,幅を狭くしてキャビティ内の渦運動を抑制すると支配的振動モードが変化することから支配的振動モードを決める上でその渦運動が重要であることなどがわかった.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Sakaue,S.and Nishioka,M.: "On the Receptivity Process of Supersonic Laminar Boundary Layer"Laminar-Turbulent Transition (eds. H. Fasel and W. Saric),Springer-Verlag. 481-486 (2000)
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[Publications] Sakaue,S.and Nishioka,M.: "Numerical Simulations of Supersonic Leading-Edge Receptivity"NAL Workshop on Prediction of Laminar-Turbulent Transition in Boundary Layers, Tokyo, Japan.. NAL SP-48. 43-46 (2001)
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[Publications] 浅井智広,中島純,中井悠葵,坂上昇史,西岡通男: "超音速3次元キャビティ流れの実験的研究"日本流体力学会年会2000講演論文集. 313-314 (2000)