2000 Fiscal Year Annual Research Report
振動インテンシティを用いた構造物の欠陥部探索法に関する研究
Project/Area Number |
12750818
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
豊田 和隆 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (10274507)
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Keywords | 振動インテンシティ |
Research Abstract |
本研究では振動インテンシティを利用して構造物の欠陥部等を探索する手法を確立することを目的としている。今年度の研究では、一般的な構造部材として最もシンプルなモデルである梁と平板を対象として、汎用の有限要素解析ソフトを用いて数値解析による振動インテンシティ分布を求めている。これまでに数値的な解析から得られた知見として、梁、平板では一般的な振動状態における振動インテンシティの分布図から加振力が加えられている点(および領域)を推定することができるが、共振状態のようなクリティカルな振動状態ではその推定が困難になること、平板に部分的な切れ込み(スリット)が存在する場合、振動インテンシティの分布が切れ込みがない場合とは異なること等を得ている。これらの数値解析を求める際に、梁のような非常に単純なモデルを計算対象とした場合でさえ十分な精度の解を得るためには、数時間以上の計算時間を必要とした。このような長時間の計算時間を必要とすることは、実際の機器の診断等に本研究を適用する場合に大きな傷害になると思われる。このため汎用ソフトを用いるのではなく、汎用性を犠牲にしても専用のソフトウェアを開発する必要があると思われる。現在、この専用ソフトウェアを開発中である。また、本研究の妥当性を確認するために、数値解析を用いて理論的に求めた振動インテンシティを実験モデルを用いて計測する必要がある。現在、そのための実験装置を制作中である。
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