2000 Fiscal Year Annual Research Report
テンサイ細胞質雄性不稔性に関与する遺伝子産物とその作用の解析
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12760002
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
久保 友彦 北海道大学, 大学院・農学研究科, 助手 (40261333)
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Keywords | テンサイ / 細胞質雄性不稔性 / atp6 / ピルビン酸脱水素酵素 |
Research Abstract |
CMS遺伝子の生化学的特徴付け 1.野生ビート由来不稔細胞質のCMS原因候補遺伝子であるorf129翻訳産物の多量体形成能を調査した。その結果、pull-down assayと化学架橋のいずれにおいても、多量体形成能を保持することが分かった。多量体の分子量は単量体の3〜4倍であった。 2.Owen型雄性不稔細胞質のCMS原因候補遺伝子であるatp6プレシーケンス(_<pre>atp6)由来翻訳産物の多量体形成能を調査した。その結果、pull-down assayと化学架橋のいずれにおいても、多量体形成能を保持することを示唆するデータは得られなかった。 雄性不稔性発現モデル植物 1.ピルビン酸脱水素酵素E1αサブユニット遺伝子をタベート細胞特異的にアンチセンス阻害したタバコを作成した。このタバコは花粉稔性が減少する半不稔を示した。アンチセンス植物のタベート細胞は、減数分裂終了後に正常株に遅れて肥大を開始し、液胞化や核の変形といった異常を呈することが分かった。タベート細胞内のオルガネラに関して、ミトコンドリアの発達不良、orbicule、tapetosomeあるいはelaioplastの減少が観察された。 稔性回復遺伝子 1.稔性回復遺伝子のひとつであるX遺伝子に連鎖するAFLPマーカーを新たに2個得ることが出来た。 2.テンサイBACライブラリーを作成した。 テンサイ葯で発現する遺伝子 1.テンサイ葯よりRNAを抽出し、cDNAライブラリーを作成した。これよりランダムに200クローンを選び出し塩基配列分析を行ったところ、新規遺伝子と思われる配列が60%程度含まれていた。 2.ランダムに選び出したクローンをプローブに用いて、テンサイ正常株、CMS株および稔性回復株の花芽RNAに対してノーザンプロット解析を行った。その結果、CMS株でのみ発現が認められないクローンが見つかった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Tomohiko Kubo: "The complete nucleotide sequence of the mitochondrial genome of sugar beet (Beta vulgaris L.) reveals a novel gene for tRNA Cys (GCA)"Nucleic Acids Research. 28. 2571-2576 (2000)
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[Publications] Satsuki Nishizawa: "Variable number of tandem repeat loci in the mitochondrial genomes of beets"Current Genetics. 37. 34-38 (2000)
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[Publications] T.Kubo: "The nad4L-ort25 gene cluster is conserved and expressed in sugar beet mitochondria"Theoretical and Applied in Genetics. 100. 214-220 (2000)