2000 Fiscal Year Annual Research Report
ニホンウナギ初期成長期におけるインスリン様成長因子の機能の解明
Project/Area Number |
12760131
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
森山 俊介 北里大学, 水産学部, 講師 (50222352)
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Keywords | ニホンウナギ / IGF-I / IGF-II / cDNAクローニング / 遺伝子発現 / 成長 / オスとメス / 淡水と海水 |
Research Abstract |
本研究は、ニホンウナギの初期成長期におけるIGFの機能を解明するために、ニホンウナギのIGF-IおよびIGF-II cDNAをクローニングした。また、IGF-I cDNAをプローブとして、この遺伝子の発現組織を、オスとメス、淡水と海水魚およびシラスウナギで調べた。 ニホンウナギの肝臓から調製したcDNAを鋳型として、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)により、既知のIGF-I(IGF-I-1)cDNAよりもプレプロIGF-IのEドメインが36塩基長い、新規のIGF-I(IGF-I-2)cDNAをクローニングした。また、魚類のIGF-IIの構造を基に作成した縮中プライマーを用いたPCRにより、2種類のIGF-II(IGF-II-1とIGF-II-2)cDNAをクローニングした。IGF-II-1cDNAは1104塩基で構成され、168残基からなるプレプロIGF-II-1をコードしていた。また、IGF-II-2cDNAは、708塩基で構成され、217残基からなるプレプロIGF-II-2をコードしていた。成熟ペプチドは207塩基中40塩基、また69残基中13残基が異なり、EドメインはIGF-II-2の方が49残基長かった。 ニホンウナギのオスとメスにおけるIGF-I-1とIGF-I-2遺伝子の発現組織を逆転写PCRにより調べた結果、IGF-I-1遺伝子はおもに肝臓で発現し、メスの方がオスよりも高かった。一方、IGG-I-2遺伝子は調べた殆どの組織で発現し、メスの方が鰓、腎臓、腸管や筋肉でオスよりも高かった。淡水と海水飼育魚では、海水飼育魚の方が肝臓のIGF-I-1遺伝子の発現が淡水飼育魚よりも高く、IGF-I-2遺伝子の発現も脳、鰓、心室、肝臓、胃や体腎で高かった。シラスウナギの肝臓のIGF-I遺伝子および筋肉のIGF-I-2遺伝子の発現は成長の良い方が高かった。
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Research Products
(1 results)