2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12760153
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Research Institution | Asahikawa University |
Principal Investigator |
近藤 功庸 旭川大学, 経済学部, 助教授 (20305874)
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Keywords | 生産性変化 / 技術効率 / 距離関数 / Malmquist生産性指数 / 技術変化 |
Research Abstract |
1.農協の生産性変化を分析するための理論と分析方法 生産性の基本的な概念はFarrellの技術効率に基づくが、生産性変化の分析では複数年次のデータを計測するため、距離関数を用いてMalmquist生産性指数を作る。Malmquist生産性指数は技術効率の変化と技術変化の2つの要素から構成され、実際の分析では生産性変化を技術効率の変化と技術変化に分離することによって、これら2つの要素がそれぞれどの程度生産性の変化に影響を及ぼしたかを明らかにできる。 2.農協の生産性に関する実態調査 平成12年度は計量分析を行う前に実態面から農協の生産性がどのような要因によって影響を受けたかを把握する必要がある。そこで農協の生産性変化に関し、JA北海道中央会が分析した北海道内の生産性が高い農協を9件調査した。その結果、生産性に影響を及ぼす要因として職員の資質向上を挙げる農協がほとんどであった。コンピューターなど電算化に関しては、生産性の向上に十分貢献していないと考える農協が多いことが分かった。 3.平成13年度における課題 (1)北海道における稲作地帯の農協を対象に分析期間を10年間としMalmquist生産性指数を計測する。その際、生産性変化を技術効率の変化と技術変化に分離し、2つの要素がどの程度生産性の変化に影響を及ぼしたかを明らかにする。 (2)さらに平成12年度の実態調査を踏まえ、農協の生産性変化と技術効率の変化、技術変化がそれぞれどのような要因に関連していたかを回帰分析または相関分析などによって明らかにする。
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