2000 Fiscal Year Annual Research Report
源流部山地河川における土砂流出特性と流域水文特性との関連性に関する研究
Project/Area Number |
12760161
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
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Keywords | 流域管理 / 融雪出水 / 土砂流出 / 流域水文特性 / 砂礫捕捉 |
Research Abstract |
本研究は、今後起こるであろう地域環境問題への処方箋の一つとして社会的に要請されている適正な流域管理手法の確立を見据えた基礎研究である。本研究の成否は、対象流域におけるデータの収録具合に左右されるので、初年度の平成12年度は、試験流域の設定及び水文諸量と水理量の観測・測定、さらには河床砂礫の捕捉に主力を置いた。本年度の具体的な研究推進手順は、次の通りである。 (1)森林山地域に試験流域を設定し、流量、降水量等の水文諸量の観測・収録開始。 (2)水系の下流端から上流端方向に、100m間隔での水理諸量の定期的測定。 (3)砂礫捕捉システム一式を設置し、豪雨及び融雪出水時における河床砂礫捕捉。 上記の項目(2)については、準備不十分で未だ十分な測定記録が収集されていない。次年度の優先課題とする。 本年度の主な成果は、次の通りである。 (1)多雪域に位置する三面川水系(新潟県岩船郡)の支流域に試験流域を設置して(平成12年9月)、河川水位、降水量、河川水温及び気温を10分間隔で測定・観測し、データロガーに収録開始した。水文諸量の収録は順調である。 (2)1〜2月にかけての積雪密度は、積雪量調査前日の最高気温に左右される。 (3)積雪深が60〜70cm以上ある積雪期における河川水量は、表層下40cm付近からの地下湧出に依存するらしい。 (4)砂礫捕捉システムを考案して捕捉準備を完了した。平成13年4月中旬頃から生起する融雪出水期の到来を待っている。
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