2000 Fiscal Year Annual Research Report
Ca^<2+>波・Ca^<2+>オシレーションにおける小胞体内Ca^<2+>動態の画像解析
Project/Area Number |
12770024
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
尾田 正二 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (50266714)
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Keywords | マウス卵 / GFP / ポリアデニル化 / ミトコンドリア / in vitro maturation / 受精 |
Research Abstract |
平成12年度では、マウス未受精成熟卵で外来遺伝子を効率良く発現させる系を確立した。ミトコンドリア移行配列をもったYellow Fluorescent Protein(mit-YFP)のRNAをin vitro transcriptionキットを使用して無細胞的に合成し、germinal vesicleを有するマウス未成熟卵(GV卵)に顕微注入し、18時間in vitroで培養して成熟させた。卵成熟を一時的に停止させるIBMXは使用しなかった。Vassaliらの方法によりポリA化したRNAを注入することにより、マウス未受精卵にmit-YFPを強制的に高い効率(95%以上)で発現させることができた。RNAを注入した卵の蛍光強度を測定することによって、mit-YFPの発現の有無を判定した。また、注入後9-12時間までの間は卵の蛍光強度は直線的に増大し、その後プラトーに達した。CAMELEONがmit-YFPとほぼ同程度発現すると仮定した場合、CAMELEONの発現量はカルシウム濃度測定に十分な量であると見積もられた。さらに、ミトコンドリア特異的染色剤であるmito-trackerの染色パターンとポリA化したmit-YFPのRNAを注入した卵の蛍光の局在は一致し、GV卵で発現されたmit-YFPは思惑通りミトコンドリアへ移行しそこに局在していることも確認された。ポリA化しないRNAを注入した場合には卵の蛍光強度は全く増加しなかった。また、マウスGV卵のin vitroでの自発的成熟、および受精、第一卵割において、mit-YFRの発現はなんら影響しなかった。
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