2000 Fiscal Year Annual Research Report
免疫毒素によるオレキシン神経選択的除去マウスの作成と解析
Project/Area Number |
12770038
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
三輪 佳宏 筑波大学, 基礎医学系, 講師 (70263845)
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Keywords | オレキシン / 免疫毒素 / インターロィキン2受容体 / 神経変成 / GFP / トランスジェニック マウス |
Research Abstract |
1.オレキシン神経特異的にヒトIL-2受容体a鎖を発現するマウスの作成。 摂食や睡眠制御といった生理的な現象に対するオレキシン神経の役割を詳細に解析することを目的として、ヒトプレプロオレキシン遺伝子の翻訳開始点から上流3.2kbの断片をプロモーターとして、C末にEnhanced-Green Fluorescent Protein(EGFP)を融合させたヒトIL-2受容体a鎖cDNAを結合し、3'側にはラットプロタミン-1遺伝子の第1エクソンの一部と、イントロンおよび第2エクソンのpoly(A)siteまでをつないでトランスジーンを構築した。このコンストラクトを用いてトランスジェニックマウスを作成したところ、14ラインのトランスジーンポジティブなfounderを得ることができた。これらのトランスジェニックマウスにおいて、視床下部外側野に局在するオレキシン神経に限局してEGFPの蛍光が観察されるかどうか、またオレキシン神経の何割にEGFPの発現が見られるかについて解析を行った結果、オレキシン発現神経の80%以上に、しかもオレキシン神経のみに限局してEGFPの蛍光が観察されるラインを得ることができた。またオレキシン神経に限局しているが、EGFP陽性の割合が低いラインも複数得ることができた。 2.抗Tac-PE38によるオレキシン神経特異的細胞死の誘導 1.で得られたトランスジェニックマウスの脳室内に、様々な量の抗Tac-PE40を投与後、経時的なオレキシン神経の消失およびマウス表現型の変化について解析を行い、抗Tac-PE38投与方法の至適条件の検討を行った。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Akihiro Yamanaka: "Orexin-induced food intake involves neuropeptide Y pathway."Brain Research. 859. 404-409 (2000)
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[Publications] Maki Kondo: "The rate of cell growth is regulated by purine biosynthesis via ATP production and G_1 to S phase transition."Journal of Biochemistry. 128(1). 57-64 (2000)
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[Publications] Daisuke Uchida: "Over-Expression of TSC-22(TGFStimulated Clone-22)Markedly Enhances 5-Fluorouracil-induced apoptosis in a Human Salivary Gland Cancer Cell Line"Laboratory Investigation. 80(6). 955-963 (2000)
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[Publications] Satoshi Hino: "Nuclear Translocation of TSC-22(TGFβ-Stimulated Clone-22)concomitant with apoptosis : TSC-22 as a putative transcriptional regulator."Biochemical and Biophysical Research Communications. 278. 659-664 (2000)