2000 Fiscal Year Annual Research Report
変異導入受容体を利用したプロスタノイド受容体リガンド認識構造の解明
Project/Area Number |
12770057
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小林 拓也 京都大学, 医学研究科, 助手 (20311730)
|
Keywords | プロスタサイクリン / プロスタグランジン / 受容体 / リガンド結合 |
Research Abstract |
IP受容体は、側鎖の二重結合数のみが異なるPGE1とPGE2に対して全く異なる結合親和性を示す。しかしながら、IP受容体の第6、7膜貫通領域をDP受容体に置き換えることにより、ほぼ同じような結合親和性を示すようになる。これらの結果より、第1〜3膜貫通領域が五員環構造の識別に、第6、7膜貫通領域が側鎖構造の識別に各々関与していることが考えられた(Kobayashi,T.et al.J.Biol.Chem.,272,15154-15160,1997)。そこで、プロスタノイドの五員環構造および側鎖構造を認識している部位をさらに限定するため、これまでに作製したキメラ受容体の置換部位を細分化し、新たにキメラ受容体を作製した。これらのキメラ受容体の各種リガンドに対する結合親和性を解析することにより、五員環構造および側鎖構造を識別する部位をさらに限定した。次に、上記により限定された部位において、アミノ酸残基に変異を導入し、このアミノ酸変異受容体を用いて、各種リガンドに対する結合親和性を解析した。その結果、IP受容体の第1膜貫通領域Ser50がIP受容体の五員環構造の識別に重要なアミノ酸であり、DP受容体の第2膜貫通領域Lys75とLeu83がDP受容体の五員環構造の識別に重要なアミノ酸であることが示唆された(Kobayashi,T.et al.J.Biol.Chem.,275,24294-24303,2000)。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] Kobayashi,T. et.al.: "Amino acids residues conferring ligand binding properties of prostaglandin I and prostaglandin D receptors"J.Biol.Chem.. 275. 24294-24303 (2000)
-
[Publications] Matsuoka T. et.al.: "Prostaglandin D2 as a mediator of allergic asthma"Science. 287. 2013-2017 (2000)