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2000 Fiscal Year Annual Research Report

胃癌における刷り込み遺伝子の発現異常

Research Project

Project/Area Number 12770086
Research InstitutionIshikawa Prefectural Nursing University

Principal Investigator

今井 美和 (赤祖父 美和)  石川県立看護大学, 看護学部, 助教授 (40293386)

Keywords胃癌 / インプリンティング / 遺伝子 / p73 / IGF2 / NOEY2 / loss of heterozygosity (LOH) / loss of imprinting (LOI)
Research Abstract

【目的】胃癌の発生におけるインプリンティング(刷り込み)遺伝子IGF2,H19,TSSC3,NOEY2,p73,IGF2Rのインプリンティング異常による異常発現の有無を明らかにすることである。今年度はヒト胃癌組織とそれに対応する非癌組織各14例におけるp73,IGF2,NOEY2のloss of heterozygosity(LOH)とloss of imprinting(LOI)の解析を行った。【方法】癌および非癌組織から抽出したゲノムDNAとtotal RNAを用いて、p73,IGF2,NOEY2について以下の事項を検索した。1.PCR-RFLP法によるLOHの検索:ゲノムDNAのp73のexon2領域、IGF2のexon9領域、NOEY2のexon2領域のそれぞれのpolymorphismを含む領域をPCRで増幅し、それぞれStyI,ApaI,HhaI制限酵素を作用させ、アガロース電気泳動後、癌と非癌組織のパターンを比較して、LOHの有無を判定した。2.LOIの検索:これらの遺伝子のcDNAに対し上記ゲノムと同じPCR-RFLP法を行う。即ちtotal RNAを逆転写酵素により変換し、ゲノムで用いたPCR-RFLP法の場合と同じ領域をPCRで増幅し、同じ制限酵素を作用させ、癌と非癌組織の電気泳動後の切断パターンを比較して、LOIの有無を判定した。【結果】p73遺伝子:ゲノムDNAがheterozygosityを示す症例(informative case)は4例、それ以外はhomozygosity (non-informative case)であった。Informative case 4例はLOHを示さなかったが、4例ともインプリンティングを示し、LOIはなかった。IGF2遺伝子:ゲノムDNAがheterozygosityを示す症例(informative case)は4例、それ以外はhomozygosity (non-informative case)であった。Informative case 4例のうち1例はLOHを示した。またinformative case 4例のうち1例がインプリンティングを示したが、LOIはなかった。NOEY2遺伝子:2症例について検索したがいずれの症例もhomozygosity (non-informative case)であった。【考察】p73遺伝子は胃組織においてインプリンティングを示すことが明らかになった。しかし、胃癌においてはLOHやLOIはなく、癌の発生において明らかな関与はなかった。IGF2遺伝子は、胃組織においてはインプリンティングを示す症例と示さない症例があることが明らかになったが、その症例にはLOIはなかった。しかし、LOHが1例(25%)にあり、癌の発生において何らかの関与があることが示唆された。NOEY2遺伝子に関しては、2症例ともnon-informative caseでありさらに解析を加える。

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Published: 2002-04-03   Modified: 2016-04-21  

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