2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12770158
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
小渕 正次 金沢医科大学, 医学部, 助手 (70257450)
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Keywords | タイラーウイルス / L^*蛋白 / 持続感染 / 脱髄 |
Research Abstract |
タイラーウイルスのGDVII株はマウスに致死的な急性灰白脳脊髄炎を起こす。一方、DA株はその脊髄に持続感染して一次性脱髄を起こす。今まで我々は、L^*蛋白非産生DA変異ウイルスを用いた"loss of function"の系により、持続感染の主要な場であるマクロファージにおける増殖に、DA株のみが合成するL^*蛋白が必要な因子の一つであることを報告してきた。そこでL^*蛋白を合成するGDVIIウイルスを作製し、"gain of function"の系でマクロファージ内での増殖におけるL^*蛋白の役割を検討した。DA株の5'末端からL^*蛋白終始コドンまでをGDVII株の相対する領域に組み込んだL^*蛋白産生GDVIIリコンビナントウイルスDANCL^*/GDを作製した。また対照として、L^*蛋白の開始コドンAUGをACGに点変異させた他は同一の塩基配列をもつDANCL^*-1/GDを作製した。これらのウイルスをマクロファージ細胞株J774-1に感染させたところ、DANCL^*/GDは増殖がみられたが、DANCL^*-1/GDはほとんど増殖しなかった。さらにこの増殖の違いはウイルスの細胞への吸着の段階ではなく、ウイルスRNAの合成の過程で生じていることが示唆された。このことから、L^*蛋白がマクロファージにおけるウイルス増殖に必須なウイルス因子であることが"gain of function"の系によっても確かめられた。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Masatsugu Obuchi: "L^* protein of Theiler's murine encephalomyelitis virus is required for virus growth in a murine macrophage-like cell line"Journal of Virology. 74・10. 4898-4901 (2000)
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[Publications] 小渕正次: "TheilerウイルスL^*蛋白の性状と機能"金沢医科大学雑誌. 25・2. 153-160 (2000)