2000 Fiscal Year Annual Research Report
助産婦のラテックスアレルギー発症予防に向けた実態調査
Project/Area Number |
12770190
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
佐々木 美奈子 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (00302670)
|
Keywords | ラテックスアレルギー / 職業性アレルギー / 助産婦 / 感染防止 / 医療用手袋 |
Research Abstract |
手術用手袋など様々な医療用品の原料として使われる天然ゴムラテックスはアレルギー症状を引き起こし、時にはアナフラキシーショックを誘発することが知られている。アレルギーは発症予防が肝心であり、アレルギーを発症してしまうと、ラテックス製品を使用する職場では仕事をしていけなくなる可能性もある。本研究は、特に血液・体液への暴露が避け難く、ラテックス製の手袋を使用する頻度が高いことが予測される助産婦に対し、ラテックスアレルギーのリスクを査定し、認識を調査し、ラテックスアレルギーを防ぐための有効な対策について考察することを目的としている。 文献検索結果を元に、調査票の素案を作り、数名の助産婦を対象としてプレテストを実施し、現場の意見を反映して調査票を作成した。調査票には、手袋を使用するケアの頻度、使用している手袋の種類、アレルギー・手荒れの既往、ラテックスアレルギーの知識などについての質問項目が含まれている。調査対象は、日本看護協会所属助産婦1200名とし、各都道府県看護協会長、助産婦職能委員長に協力を依頼した。13年1月末に調査票を配布し、3月末までの回収を予定している。2月末現在、500部程度を回収し、入力を開始している。今後は、6月頃までに、データの解析を行い、結果をまとめていく予定である。 また、アンケートのプレテストを実施している段階で、ラテックス手袋の代わりにプラスチック製手袋を使用している病院も多くあることがわかった。プラスチック手袋は、アレルギー発症という面では安全性が高いが、プラスチック製手袋はピンホールの率などの透過性に対する規格がなく、感染防止のための保護具としては不安が残るため、プラスチック手袋の検査および、病院での手袋の使い方をより詳しく分析するため、病院見学・インタビューを実施する予定である。
|